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第9話 パンツ履いたままでもいいですか

「えっ」 「あと無理なら途中でギブさせてください」 「!ありがとう」 強まる腕の拘束。温かな体温。 どうやら俺は、この人のお願いに弱いらしい。 ベッドで背後から抱き締められたまま、スウェットのズボンを下げられ、足で器用に払いのけられた。 (高見さん、めちゃスムーズに脱がすやん) 只ならぬ手練れ感に舌を巻きつつ、 ごそごそと衣擦れ音の後に、尻にあてがわれる固いもの。 股間のわずかな隙間を掻い潜り、ぴたりと侵入するチンコ。 (でかっ!!) 布越しに何度か目撃したが、この感触、半端ねエ! 「動くよ」 「はい」 ずっずっずっずっ。 ピストンするチンコ。 ギシギシ、と軋むスプリング。 高見さんの先っちょが丁度俺の袋を刺激して変な気分になる。 ギシ音に混ざって、時折聞こえる息遣い。 濡れた吐息が首筋にかかる。 トクン、トクン、トクン 背中越しに伝わる鼓動。 「はぁ、やばい、気持ちいい」 ぎゅう、と強まる腕の拘束。 「さっさとイっちゃってください」 「んっ」 なるべく変な空気にならない様、事務的な口調で返す。 俺の心臓も早まってるの、気付かれてるかな。 熱くなる頬を冷まそうと、努めて別の事を考える、が。 不自然で直接的な袋への接触は、無残にも俺の欲を掻き立てるのに充分過ぎる刺激だった。 「っもう、いきそ」 「どうぞ」 早まる律動。 欲を追い立てる様に動く腰。 ずっずっずっずっ! びくびくっ、びくん…! 「はぁ」 全身の硬直から、ぱたりと抜けていく開放感。 絡み付いて、トロリと濡れた感触。 俺の股は高見さんの精液で汚れていた。 「ありがとう。久し振りに抜けたよ」 ぎゅうと抱き締め、絶頂の余韻に浸る高見さん。 「やばかった。すごい気持ちよかった」 恍惚とした、甘い声。 背後に、ぐりぐりと押し付けられた肌と熱。 「よかったですね」 努めて冷静に振る舞う。 俺は自分の熱を持て余し、早くこの場を去りたかった。 「あっごめん。パンツ汚れなかった?」 「あっちょっと」 やや強引に、がばりと開脚させられる。 誤魔化しようのない俺の勃起。 高見さんの精液で、てらてらと汚れた俺の股間が露になった。 「あっ」 「すみません、俺トイレに行って来ていいですか」 カッと熱くなる頬を隠すように、俺はその場を離れようとした。 するとガシッと、大きな手で腕を掴まれ、阻まれた。 「俺だけ気持ち良くなってごめん。よかったら抜こうか?」

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