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第11話 ここ好きだよね

「こうして定期的に一緒に抜くってのはどうかな。 俺のリハビリのお礼にもなるし、結構よかったでしょ?」 俺は被ってた布団をがばっと勢いよく剥ぎ、高見さんを凝視した。 「ね?」と先程までの痴態などどこ吹く風とばかりに涼しい顔。 魔性の熟練ホストか。 新境地を知ってしまった俺の本能に、拒否権はなかった。 ――その夜23時、寝室にて。 俺は大きなベッドに押し倒されていた。 「定期的ってなんだろう」 「これから模索すればいいさ」 言いながら服の上から弄られる俺。 この先で得られる悦楽を知ってしまった俺は、拒む事が出来ない。 大きな手は服の下を潜り、薄い腹を撫でられる。 乳首に指が当たった所で、体がびくりと反応した。 「凛、ここ好きだよね」 「誰の所為ですか」 隠せないのなら、開き直るしかない。 俺だって知らなかったんだ。 これが「開発された」という事なのだろうか。 熱くなる頬を誤魔化すように、高見さんをねめつけた。 ちゅ、ちゅと肌を這う、形よい口は、腹から胸へ、鎖骨へと徐々に移動し、首筋をちゅ、と吸われた。 (高見さんの頭がすぐ横にある) 不思議な感覚に、それでもまたされるがまま。 快楽に関して、俺の体は高見さんに全幅の信頼を寄せていた。 空いた片手で股間を弄り、パンツの下で俺のチンコを扱く。 漠然と、今日は俺が先に気持ち良くなるのか、と考えていた。 しゅこっ、しゅこっ。 パンツはなんの抵抗もなく脱がされ、高みまであと少し、という所でぴたりと手が止まった。 俺の腰下にクッションを敷かれた。 ごそごそと衣擦れ音と、心当たりのない水の音。 合わされた俺の太ももに、音源の液体が垂らされた。 温かく粘度のあるそれは多分、ローション。 上から覆い被さった高見さんはそのまま俺の濡れた股下、絶対領域に固くなったチンコを突っ込んだ。 ずちゅ、ずちゅ、ぬちゅ、ぬぷぷっ。 滑らかに動く腰。軋むベッドのスプリング。 傍から見れば「正常位」そのものだった。 (あれ?いいのか、こんなセックスみたいな…) 互いのチンコは丸出しだ。 でも俺達のチンコは萎えるどころか、固さを増すばかり。 (気持ちいいから、いっか) 俺は己の体の正直さに、従順になっていた。 (顔が近い) 再び絶頂が近くなってきた。 あと少し。 もっと欲しい。 俺は両脇に置かれた高見さんの腕に、縋る様に自分の手を添えた。 欲情して潤んだ目が合った。 「凛、チューしてもいい?」

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