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補習

【勇人サイド】 やっと加藤先生から解放されたのに……ナースステーションに呼び出された。 行きたくない…… 勇人「あのー…加藤先生いますか?」 看護師「そこにいるから入っていいよ」 勇人「はぃ…おじゃまします……」 はぁ……いる……しかも隣に森田先生もいる。最悪 声かけたくない…… 勇人「……加藤先生」 加藤「来たね」 クルッと振り向き、加藤先生と森田先生の間に立たせられた 加藤「さっき話した補習いつにしようか?」 あっ……今補習すると思ってたー 加藤「青木先生との兼ね合いもあるしね?」 勇人「………はぃ…」 なんか加藤先生さっきより優しい……。治療の時はスイッチ入るけど割と普段は優しいかも…… 森田「そもそもさぁ」 パソコンを眺めながらノールックで声をかけられ背筋が凍った。 森田「何回補習したらマスター出来そうなの?」 呆れたように振り向き、いつもの倍は威圧感を放つ森田先生を前に何も言えなくなってしまった。 森田「ゆっくり呼吸するだけだよ? 勇人「……はぃ……」 森田「やってごらん」 椅子が置かれ、手首を掴まれ座らされた。 森田先生が指サックのような物をはめ、口の中に指を2本挿入してきた 森田「ゆっくり呼吸して」 身体が動かないように足を森田先生の両足でガッチリ挟まれた 森田「大きく吸って」 勇人「はぁ……」 加藤「違う違う、肩挙げない。お腹膨らますの」 お腹膨らます!?どういうこと?? 勇人「ケホッ…」 ……口の中がゴムの味して気持ち悪い… 森田「ゆっくり吐いて」 勇人「ふぅー、、、」 森田「もっともっと長く吐いて」 ……苦しい…… !! 加藤先生にお腹を押され、びっくりして咳き込んでしまった 勇人「ケホッケホッゲボッ」 森田「勇人、基礎出来てないじゃん。前教えたよね?」 基礎ってなんだっけ……毎日何かに追われてて何を教わったか分からなくなってきた…… 勇人「………わかんない…です…泣」 森田「分かんないって何が?教わった記憶ないの?」 勇人「………グスン…」 佐々木「あれ…泣いてる苦笑。」 集中治療室の方から佐々木先生がフラッと現れ、顔を覗き込まれた。

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