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ひっつき虫

【加藤サイド】 無事に精液採取が終わり手の固定を外すと俺に抱きつきスクラブをギュッと掴まれた 加藤「頑張ったね、偉かったよ」 元「まだ痛い泣」 加藤「そうだよね、辛かったね」 元「ヒック…ヒック…泣」 起き上がりたいけど元ちゃん全然離してくれない笑。 加藤「先生起き上がっていい?」 元「やだ泣」 佐々木「元、一旦加藤先生離してあげて?」 元「やだー!!泣」 元ちゃんの赤ちゃんモード久しぶりだな苦笑。初めて集中治療室入れた日の夜以来かも…… あの日も全然俺の事離さないから集中治療室で一晩過ごしたんだよな…… これはまた離してもらえないやつだな苦笑。 加藤「じゃあ気が済むまで先生にひっついておきな」 元ちゃんの背中と首に手を回して自分の身体を起こし、そのまま抱っこしてイスへ座った。 加藤「重たっ笑」 佐々木「コアラみたいだね……」 加藤「このモード発動されたらしばらく離れないからこのまま俺デスクワーク確定」 佐々木「このあと治療入ってない?」 加藤「入ってないよ」 さすがにずっと処置室にいるわけにもいかず、元を抱っこしたままナースステーションへ移動。 点滴や酸素もあるからかなりの大移動になってしまった苦笑。 森田「あれ笑」 加藤「PESAがトラウマ級に痛かったみたいで離れないです」 森田「まぁ、痛いよね笑」 加藤「元何か飲む?いっぱい泣いたんだから水分摂りな?」 元「いらない泣」 森田「頭痛くなるよ?」 元「いらない!泣」 森田「あっそう」 加藤「すげー機嫌悪い笑」 森田「心身共に疲れたんだろうね」 加藤「ですね」 看護師「森田先生、律君ずっとロビーで寝てるんですけど……」 森田「またぁ?様子見に行くわ。」 佐々木「律らしい苦笑。俺も行きます」

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