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抜き合いしよっか✦side蓮✦4 ※

「あー、俺今さわったらすぐ出ちゃいそう。もうちょい、待って」 「う、うん……」  性器をむき出しにして向き合ったまま、秋さんはスマホをいじりだした。  今度は何がどうしたのかと頭の中が混乱する。  間に合った、とホッとしたようにスマホをテーブルに戻すと、また俺の肩に頭を預けてきた。   「な、何かあったの?」 「ん、SNS。ドラマ終わって俺の投稿待ちしてる人いっぱいだった。まだ終わったばっかりで良かった」 「あっ、そっか、そうだったっ。写真無しで投稿したの?」 「秘密兵器使って」 「え?」 「あとで教えてやるよ」  頭のうなじ近くを撫でられて、忘れかけていた熱が少し戻る。 「蓮……」 「うん?」 「俺……さわってないのに、なんかずっと気持ちい……変になる」 「変になるは、俺のセリフ」  秋さんは、ふはっと笑った。  俺の好きな、秋さんの笑い方。    俺も秋さんの肩にもたれて軽く抱きしめた。  秋さんも、ぎゅっと抱きしめてくれた。   「今SNS見たらさ。キスシーン、大絶賛だった」 「あ、本当? そっか。良かった」  あのときの俺は、本当にちゃんと役が入り込んでいた?  あのとき感じた愛おしさとか全部、もしかしてもうすでに俺の感情だったのではないだろうか。  役を引きずっているのではなく、俺の感情を役に引きずらせていたのかも、と初めて思い至った。  もうそれが正解だとしか思えない。 「BLドラマなのに、すごい愛を感じるキスだったって」 「そ、そっか」 「愛し合ってるのが伝わったって」 「う、うん。そっか」 「……オレたち、愛し合ってる?」 「えっ?!」  一方通行なら……と頭の片隅をよぎった。言えるわけがない。  役としてなら、と答えればいいのか。  どんな返事を求めているのか分からない。  頭の中をグルグルさせていたら、秋さんが笑いだした。 「そんな困んなって。分かってるよ」 「分かってる……?」  何を? 「蓮、続き。やろ」 「え、あ……うん」 「なぁ、これ一緒に擦ったら気持ち良さそうじゃねぇ?」 「えっと、どうやって?」 「んー」  秋さんは少し考えてから俺をソファに座らせ、自分はその上にまたがって座った。  秋さんが性器をむき出しにして、俺の上にまたがっている。異常にエロくて言葉が出ない。  そして近すぎる。秋さんの身体も、顔も、声も、性器も。何もかもが近すぎて、本当に俺にとっては拷問だ。   「あ、いい感じ。……え、まって……これだけで気持ちいいとか……やば」  お互いの性器がふれて、それだけで死ぬほど気持ちいい。  少し元気を失いつつあったものが、秋さんが腰を動かしてこすり合わせると、みるみる元気になった。 「ちょ、秋さん……エロい……って」 「え? 何言ってんの。さっきからずっとエロいことしてるじゃん、俺ら」 「そ……だけど」  秋さんが二人の硬いそれを合わせて握ると、ゆっくりと上下に動かした。 「……うっ、ぁ……秋さ……」 「……ん、……あっ、……きもちい……。蓮も、一緒にやって……」 「……ん……こ、こう?」  秋さんの反対側から握って一緒にしごく。 「あーやば……すげ……きもちい、……アッ……」  視界に入ってくる何もかもがエロすぎて、もはや現実じゃないような、夢の中にでもいるような気分だった。  紅潮した顔で快楽に顔をゆがめる秋さんを、必死で脳内に焼き付けた。きっともう二度と見ることはできないから。  こんな夢のような出来事、絶対に忘れたくないから。    

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