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蓮を鳴かせたい(NOTリバ)✦side秋人✦2 ※

 蓮は、戸惑うような、ちょっと怯えるような、どこか覚悟を決めたような、なんとも複雑な表情をしてる。  蓮を気持ちよくさせて鳴かせたいと思っただけなんだけど、何がどうなった……?   「……秋さん。俺に……入れる?」 「……え?」  今度は俺が目をまたたいた。  そんなことは考えてもいなかったから、なんで蓮がそう思ったのか不思議すぎた。  でも、そっか。俺の言い方じゃ、そう誤解しても仕方ないかもしれない。  それでこんな複雑な表情だったのか。  なんで怯えが入ってるのか、分かるとちょっと可愛い。からかいたくなっちゃうじゃん。 「俺が、蓮に入れたいって言ったらどうする?」  なんて答えるんだろう? わくわくした。 「……いいよ」 「え、いいの?」 「だって、俺はいつも秋さんに入れてるのに、俺がダメなんて言えないでしょ」 「……ん?」  それは本当は嫌だけどって意味だな? と思わず笑いそうになった。  バカ正直者め。くそ可愛いな。 「蓮、怖いんだろ」 「……えっと。……怖くないと言ったら、嘘かな……。でも大丈夫だよ?」  すっかり覚悟を決めたような目で、俺を見る。  俺は最初からお前に抱かれるのが幸せだって言ってるのに。バカだな。  俺が蓮を抱く……ちょっとだけ想像してみるけど、やっぱり違和感が半端ない。  俺はどうしたってやっぱり、蓮に抱かれて甘やかされたいんだ。 「蓮」 「うん」 「はい、お手」 「え?」 「ワンコのお手だよ、お手」 「う、うん」  お手をした蓮の手をゆっくりと引っ張って、シャワーのときにすでに準備済みの俺の後ろにふれさせた。 「……っ、えっ! なんで……」 「もういつでも入るよ」 「秋さん、それは……っ!」 「今日だけだって。今日は特別な。とにかくお前は今日は寝てろ。それから……俺はずっとお前に抱かれていたいから、安心しろよな」 「秋さん……」    優しく頭を撫でると、くすぐったそうに目を細めてやっと穏やかないつもの蓮になった。  二人で目を合わせて笑い合う。  もう一度キスからやり直し。  優しく唇を合わせて蓮を味わった。    「……なんで? なんでだよ?」 「え……っと、ちゃんと……気持ちいいよ?」 「分かってるよっ。お前息上がってるし下だってもうガチガチじゃんっ。……なのになんで……声出ねぇのっ?」 「えぇ……と……」  弱いはずの首筋に舌を這わせても吸い付いても、蓮は小さな声を漏らすだけだった。  耳を愛撫してみても、かすかな吐息が漏れるだけ。  胸の突起に吸い付いて同時に下をしごいても、やっぱり吐息とちょっとだけうなる……それだけ。 「俺……やっぱ男なのにあんな声出るなんて、変なんだ……」 「えっ変じゃないよっ! 俺はっ。その……恥ずかしいから、すごい我慢しちゃってた!」 「俺だってっ! すげぇ恥ずいからすっっっげぇ我慢して……それでもアレなんだぞっ」  やっぱ俺の性感帯、異常なんじゃねぇかな。  俺と同じくらい鳴かせようと思ったのに全然じゃん……。鳴かせられると思った自分が恥ずかしすぎる。  うなだれてると蓮も身体を起こしてきたので、胸を押してまた寝かせた。 「まだ終わりじゃねぇ」 「え……でも俺、もう結構……限界……」 「今日はっ。蓮を鳴かせる日なんだよっ」 「鳴か…………ええっ?」  絶対に鳴かせてやるっ!  もう意地になっていた。  ただ、もしかして俺って下手くそなのか? とも思いながら、それについてはそれほどショックでもないし、悔しくもない自分がいる。  だってもう誰かを抱くことなんて無いしな。  俺はもう蓮にだけ抱かれていたいから。  抱かれたい側の俺が、抱きたい側の蓮にめちゃくちゃ鳴かされる。いつもの俺たちの相性の良さって半端ねぇじゃん、すげぇじゃん、最高じゃん、と思ってる自分に苦笑する。  蓮の下半身に向かって舌を這わせてキスをした。太ももを撫でるとかすかに足をピクッとさせる。  あ……。蓮、太ももが弱いかも。声は出なくても弱いところが分かるのが嬉しい。  スーッと太ももを手のひらで撫でながら、蓮のガチガチになった中心にチュッとキスをした。 「……はっ…………」    蓮の漏らした声に口角が上がる。  キスをするたびにピクッと反応する蓮のもの。もう本当に愛おしすぎる。  裏筋を舐めて咥えようとしたところで、蓮の手が俺の頭をガシッとつかんで止めた。 「……ちょ、秋さんっ」 「痛てぇよ、なに?」 「なに、じゃないよね? 何しようとしてるの?」 「フェラ」 「……っ、なんで? 俺には絶対にダメだって怒ってさせてくれないのに?」 「……いや、それは……。ってか怒ったのなんてはじめの頃の話じゃん……」  蓮に男のものなんか舐めさせて嫌悪感を持たれたら俺たち終わっちゃうかも……と思うとすごく怖かった。だから絶対にいやだと拒否をした。 「はじめ……って、まだ付き合って三ヶ月しかたってないよ……」 「……そ、っか。なんかもうずっと一緒にいる感じするな……」  そっか。まだ俺たち三ヶ月なんだ。  先月のライブで本当に人前結婚式を挙げた気分で、なんかもう幸せいっぱいで……もっとずっと一緒にいる感じがする。  

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