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続続・模武たちの平行線 (1)
私の名前は、模武 菜乃花 。
ごくごく普通のカフェ店員だ。
私が働く『ペンギンカフェ』は、知る人ぞ知るローカルカフェ。
白いガラス張りの建物が特徴で、カフェスペースにベーカリーが併設されているから、コーヒーと一緒に焼きたてのパンが味わえるのが売りだ。
モーニングにはふかふかのトーストを求めて地元の人が集まってくるし、ランチタイムやディナータイムには、パスタやサンドイッチなどの食事を注文する人が多くなる。
さすがに週末ほど待ち列ができることはないけれど、平日でも人の流れが途切れることはないほどには、繁盛していた。
そんな『ペンギンカフェ』にその人がやってきたのは、とても蒸し暑い梅雨のある日のことだった。
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