30 / 51
カフェ マデリカ カグヤ襲来 ユイ2
結局レンさんも休けいに入り、同じ席に着く。
「さて、自己紹介も済んだし楽しくいきましょう!で、シグ?ユイに対する思いは本物なのね?」
カグヤ・・・当たり前のように仕切ってるなぁ・・・何かいたたまれないわ俺。
遠い目をしていると、レンさんが「分かるよ」と慰めてくれた。
「もちろんでございます!ユイは私の唯一。この思いはどなたにも負けません!!」
「カグヤ、シグは大丈夫だよ。寧ろ他の男に手を出される前にシグに捕まって良かったと思うよ?何があってもユイを守れるだけの力と金も持ってるし。」
「あぁぁぁ!!キョウ様!!!そのようなお言葉を頂けるなんて光栄の極み!ありがとうございます!!」
「プッ!かなり人間的にはおかしいけど、ユイに対する気持ちに嘘はないみたいだし、認めてあげる。」
「カグヤ様!!ありがとうございます。ありがとうございます!!私、全力でユイを幸せに致します故、どうかご安心を!!」
「ユイもただ流されてるだけじゃないわよね?あんた押しに弱いから心配だったのよねぇ。」
「うっ!確かに最初は流されたかもしれないけど・・・結果的にはシグで良かったと思ってるよ。」
「ユイ!ありがとうございます!!」
シグに思いっきり抱きしめられる。
そこにちょうどランさんがランチを運んで来てくれた。
「お待たせいたしました。ユイくんのチキン南蛮プレートと、カグヤちゃんのパスタランチ、レンのビーフシチューね。」
「ありがとうございます!いただきま~す。」
「ね、シグくん、大丈夫だったでしょ?」
「はい!ラン様ありがとうございます!!」
「カグヤちゃん、シグくん面白いでしょ?デイトレーダーもやっててかなり稼ぐらしいわよ?」
「へぇ?確かに面白いし変だけど信用出来そうですね。あたしは選ばないタイプの男だけど、ユイには合ってると思います。」
「あらぁ?カグヤちゃんはどんな男がタイプなの?彼氏はいないの?」
「あたし、自分に自信を持っててなかなかいい男なのに、どこか間違ってるちょっと残念な男がタイプなんです。それを完璧に仕上げ直すのが好きなんですよね。
でも、完璧になりきったら興味なくなるから続かないんですよ。完璧になってからもすぐ間違うような目が離せない男がなかなかいなくて。」
「あらあら、カグヤちゃんもなかなかに歪んでるわね~けどその気持ちすっごく分かるわ!完璧過ぎたら面白くないわよねっ!
でもそれならシグくんはタイプに思えるけど?」
「シグは・・・何て言うか、確かにちょっと間違ってるいい男だけど、これで完成されてると思うんですよ。あたしが直す意味がない?って言うか。」
「なるほどね!理解したわ。うんうん、カグヤちゃん良い!ねぇ、本当にお友達になりましょうよ。連絡先交換しない?」
「はい、ランさん喜んで!あたしもお姉さんが出来たみたいで嬉しいです。同年代だと、なかなか対等に喋れる子がいなくて。勝手に崇拝されても困るんですよね。」
あっ、何か本当に会わせてはいけない二人を会わせてしまった感じ?このタッグには誰も太刀打ち出来ないよね・・・
兄とレンさんも遠い目をしてるよ?!
あっ、お客さんだ。ランさんが入口に向かう。えっ?!カイさん??!
「いらっしゃいませ。あらカイ、また来たの?」
「おい、ランおれも客だぞ。おぉっ!ユイちゃん!!この前ぶり!レンも居るし、おれあの横の席な。まだランチいけるだろ?Bのビーフシチューくれ。飯付きで。後コーヒー、ホット。」
「あんたランチタイムギリギリに来るのやめてよ?いっつもじゃない。レンの休けい時間狙ってるのバレバレだからね?」
ランさんとカイさんって仲良いの?不思議に思ってレンさんに聞くと、なんと二人は同じ高校の同級生なんだって!!
ともだちにシェアしよう!