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恋人

「動くよ」 オレは1度きりの恋人に言った。 次の恋人は三年後にまた一度だけしか出会えない。 オレは初めてする、その時しか相手を愛せない。 セックスするだけなら、自分しか入ったことのない身体なら大丈夫だ、楽しめる。 だが、1度でもセックスしてしまえば、抱くことはできても、もう愛することは出来ない。 自分でも業が深いと思っている。 だがこればかりは仕方ない。 でも今だけは愛してた。 馴染んだのを確かめて、ゆっくり動いた。 オレも彼の穴から軟膏からのクスリを吸収してるせいで、感覚が鋭敏になる。 そして中々イケなくなる、が、それが今はいい。 ここに入っていたい。 ずっと入っていたい。 オレの恋人はこの最初の1回しか存在しないからだ。 大切に大切にセックスする。 そして、それが終わった時には3年使うペットが出来上がる。 ペットはペットで楽しめるし、可愛いが、恋人は消えてしまう。 だから今だけ。 優しく腰を送り込むように動かしながら、何度も啄むようなキスをする。 ああっ 驚いたような顔をする彼がいとしい。 髪を撫でて、また優しくキスをする。 他人の肉体の一部が自分の中で動くことに彼は酔っていた。 オレも酔う。 誰も知らないからこその、その穴の中の戸惑うようなその不自由さをいとおしむ。 この知らなさがいい。 分からなさがいい。 馴染ませるように動く、決して乱暴には動かない。 彼の声を甘く響かせる。 悲鳴など決してあげさせない。 丁寧に丁寧に抱いた。 気持ち良い所ばかり教えて。 彼はもう出ないことさえ忘れてた。 それどころか、出さないでイっていた。 先生、 先生、 わからない わからない どこかに行ってしまう そう泣かれた。 「イキなさい、大丈夫だよ」 そうキスしながらイかせた。 「可愛いね、本当に可愛い」 そう何度も言った。 こんなに可愛いのに、出して抜いてしまったら、もう愛せなくなるのが悲しかった。 彼に愛してるとは言わない。 そこまで人でなしじゃない。 でも今だけは愛してる。 快楽よりも、ひたすら愛してやりたいと思えるセックスはもうこれで三年はない。 ペットにも三年くらいで飽きるので、本当に学校で相手を見つけるのはちょうどいいのだ。 「ほら、好きなだけイクといい」 オレは優しく彼を導いた。 何回でも。 そして、何度も何度もイカせるウチに、中だけでなくペニスから射精もし、勃起もしないで射精できるようにすらなっていた彼の中に、とうとう放つ時がきた。 クスリのおかげでがんばれたが、もう限界で、とうとう射精する時には胸が苦しい程だった。 射精してしまえば、この愛しさは消えてしまう。 それが悲しかった。 愛しくてたまらなくて、抱きしめて声をあげて達した。 先生、 先生、 好きぃ その時にそう叫んだ彼までは愛してた。 でも引き抜いた時にはもう醒めていて。 気絶した彼を見て、これで新しいペットが出来たと思った。 授業が昼までだったから、そこから初めて、もう寮の夕食時間を過ぎそうだった。 だから、寮母に電話して勉強しすぎで彼が校内で倒れているのをみつけた、寝不足だったんだろう、と言った。 少し寝かせてから彼の部屋まで送る、と言った。 寮母は先生はいつも優しいですね、と感謝した。 いつもいつも、オレが問題のある生徒に親身になるからだ。 あやしまれないように色んな生徒に優しくしてある。 だけどペットは常に一度に一人だけだ。 その方が安全だから。 たにかく、彼を部屋のシャワーで綺麗にして、この部屋を片付けて、彼を送って、と段取りを考えた。 だがその前に。 意識を失なっている彼をひっくり返してうつ伏せにして、尻を持ち上げ、ぽっかりまだ空いてるその穴に突っ込んだ。 「使う」ために。 まだクスリのせいでこちらもおさまりがつかないのだ。 彼は意識を失っているが、何、もう快楽を覚えたから意識を取り戻して感じるはずだ。 いたわりたい気持ちは消えてしまう。 もう恋人じゃないから。 前のペットが卒業して、この新しいペットを手に入れるまで数ヶ月禁欲していたのだ。 もう少し楽しみたい。 これから三年使えるペットを手に入れたけれど。 愛しさは消えたけれど、汚さは感じないし、十分楽しめるのは知っている。 今度は容赦なく腰をぶつけて楽しむ。 楽しむためだけに。 ああっ 先生 先生 むりぃ 彼が目覚めて叫びだしたのをキスで宥める 「ごめんね、君が可愛いすぎて」 そう言えば、もう、恋をしている彼はそれを受け入れる。 嘘じゃない。 汚い人間とはヤレないオレのための可愛いペットだ。 それに、もうしっかり後ろでイケるようになってるし、ほら、中もしっかりオレに懐いてる。 好きなように動くと、彼は声をあげて痙攣し、感じている。 ほら、ちゃんと楽しめるから大丈夫。 しっかり三年つかってあげる オレは三年後に会える恋人を思った。 次の、恋人はどんな子だろうか。 会えることを考え切なくなる。 でも。 ペットは確かに気待ちよかった。 ちゃんと彼は学んだ。 これからは毎日のように使えるだろう おわり

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