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ベビカズ
「四季と亜優に怪我がなくて良かった。きっとベビカズがママを守ってくれたんだな」
「ベビカズ?」
「変か?和真との赤ん坊だからベビカズだ。俺も未知もお腹の子をベビハルって呼んでいたんだ」
「全然変じゃないです。この子もそう呼んでもらってきっと喜んでます」
なんのへんてつもない真っ平らなお腹を擦った。
「あの……卯月さん、キヨちゃんは?ロンさんっていう人は?」
「柚原に喧嘩を売った男か。口だけは一人前でも目上の人に対しての礼儀が全くなっていない。だから、痛い目に遭うんだ。自業自得だ。橋本はいなかった。でも有力な情報は得られたからすぐに真山に伝えた」
卯月さんの背中にだっこ紐でおんぶしてもらい聡太くんがお手手を万歳してすやすやと眠っていた。
「自分でいうのもあれだが、なかなか似合うだろ?」
「はい」
「これでもやくざになるまえは保育士だったんだ」
「へ?」
驚き過ぎて一瞬固まってしまった。そんな僕の反応を楽しむかのように卯月さんがくすっと笑った。
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