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ベビカズ

聡太くんを母親であるキヨちゃんに会わせるため連れていこうとした真山さん。 聡太を危ない目に遭わせないと橘と約束したんだろう。約束を破ったら橘に怒られるぞ。間違いなく雷が落ちる。真山、悪いことは言わない。俺が責任をもって預かるから置いていけ。そう言って真山さんの腕から聡太くんをそっと抱き上げた。 「橘の雷ほどおっかねぇものはねえ。経験者は語るだ。マジで怖いんだぞ」 卯月さんはおそらく気付いていない。後ろに橘さんが立っていることに。 教えたほうがいいのか、気付かないフリをしたらいいのか、どうしようと悩んでいたら、 「どうした四季?」 怪訝そうに声を掛けられた。 「卯月さん、あ、あの……後ろ……」 指を指した。 「後ろ?誰もいない……うわ、出た~~!」 椅子から転げ落ちるくらいびっくりしていた。 「私は幽霊ではありませんよ」 橘さんがやれやれとため息をついた。

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