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チカさんとの出会い

「なんか呼んだか?」 鞠家さんふらりと現れたらびっくりした。 「橘、ドアは閉めろ。無用心にもほどがあるぞ」 「すみません」 「もしかしてげっぷをさせるのか?ほら、寄越せ」 「今、出ました。来るのが遅いんです」 「は?だって仕方がないだろう」 橘さんから円花を手渡された鞠家さん。慣れた手付きであやしていると、ものの数分で円花はお手手を万歳して寝てしまった。 「鞠家さん、あの………」 聞きたいことが山のようにあった。 「結論から言うと、昴は気絶して寝てる。ヤスの見立て通り、催眠術をかけられ、物騒なものを持たされていた。四季を外に連れ出すのが目的だったんだろうよ。円花を寝かし付ければいいのか?」 「はい、お願いします」 鞠家さんが円花を起こさないように静かにベットの上に寝かせてくれた。 「俺も弓削もハチも顔はこの通り怖いが、子どもは大好きだ。遠慮せずなんでも言ってくれ」 「四季専用の内線番号でも作ってやったらどうだ?」 「それいいかも知れないな」 鞠家さんと蜂谷さんがそんな会話を交わしていたら、二人の携帯がほぼ同時にぶるぶると鳴り出した。

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