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お泊まり会
「浩太郎もヤスさんと弓削さんすごくお似合いだと思うよね?」
「おぃおぃ話しをぶり返さないでくれ」
「だってヤスさんにも幸せになって欲しいから」
「俺は十分幸せだ」
見つめられ、目が合うとお兄ちゃんがにっこりと微笑んでくれた。
「もしかして四季と未知さん以外で好きなひとがいるんですか?」
「いるわけないだろう。俺みたいな半端者、誰も相手にしない」
彼の問いかけに気のせいかも知れないけどヤスお兄ちゃんが動揺していた。
「もしかして弓削さんと八木田さんの仲を疑っているんですか?」
「四季、寒くないか?」
ヤスお兄ちゃんが布団を肩までかけ直してくれた。
「無視しないで下さい」
「無視はしていない。ちゃんと聞こえている。俺も柚原も弓削に拾われたからこうして生きてる。四季にも姪っ子たちにも会えた。弓削が幸せになるのがまず先だ。俺はそのあとでいい。ずっとそう思っていた」
そこで言葉を止めると、
「やっぱり、オヤジはすげぇな。なんでもお見通しだった」
苦し気に眉を寄せて自嘲した。
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