｢直矢、おっさん幽霊ってことは俺らくらいの年の幽霊が目撃されているってことだよな？」 ｢高速道路を歩いている人がいるって何回も通報されているのにいまだにその人は捕まっていない。煙のように忽然と消えた。とにかくいろんな情報が流れている」 ｢高速道路の下、フェンスで囲われているところにゴミが不法に投棄されていて、側溝を塞いでいるから雨が降るたび側道が水浸しになる。関係者以外、勝手には立ち入ることが出来ないからどうすることも出来ない。先日の雨のとき、水たまりから異臭がすると通報があって、何人か体調不良を訴えて救急車で運ばれたんだけど、その時も青白い顔をした男が薄笑いを浮かべて上から見ていたって証言がある」 ｢そうか。調べてみるか」 気になることでもあるのか蜂谷さんがパソコンを立ち上げた。