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みんなが待ち望んだ新しい命の誕生
お腹がくぐ~~と鳴った。
「あれ、さっき食べたばかりなのに。おかしいな。すみません」
恥ずかしくて、エヘヘと笑って誤魔化した。
「腹さややこがいっからしょうがねぇべ。そういえば久弥がこれを置いていった。腹が減ったらこれを食べさせてほしいって。卵食えっぺ?」
「はい、大丈夫です」
弓削さんが紙袋から取り出したのは卵蒸しパンだった。
「試しに作ってみたんだと」
「弓削さんありがとうございます」
ぺこっと頭を下げると、
「姐さんもめんごいし四季もめんごい。あやまった。またヤスが焼きもちを妬くべ。橘と同じでおっかねぇんだ」
「聞こえてるぞ」
ヤスお兄ちゃんの憮然とした声が飛んできたからドキッとした。
「自覚が足りないんだ弓削は。少しは自覚してほしい」
ぶっきらぼうに言うと気恥ずかしいのか体の向きを変えた。
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