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チカちゃんも来てくれてありがとう

「瀧田の潜伏先が分かったわ。証拠隠滅をされないように関係先にも一斉に家宅捜索が入るわ。ごめんね、和真。また迷惑を掛けちゃうわね」 「チカさん謝らないで下さい」 彼とチカさんの声だ。あれ?確か今日は遅くなるって言ってなかった?目をそっと開けるといつになく真剣な眼差しで話し込む彼とチカちゃんの姿があった。二人の邪魔をしない方がいいよね。寝たフリをしたほうがいいよね。でも凛のことが心配だし。どうしようかと悩んでいたら、彼と目が合ってしまった。 「お帰りなさい」 「ただいま。でも、すぐに会社に戻らないといけないんだ。四季と凛の顔を一目でいいから見たくて寄ったんだ。まだ凛は寝ているから、四季も寝てていいよ」 「あのね和真さん」 「ん?どうした?」 「やっぱり何でもない」 慌てて首を横に振った。 「何?気になるだろ?遠慮はなしだ。話してくれないか?」 「チカちゃんが言ってたでしょ?謝らないでって、その……なんのことかなって」 「ごめんね。アタシの声がデカイから、起こしちゃったわよね。須釜製作所に鼠が一匹潜り込んでいるのよ。その鼠を退治しないと、須釜製作所に多大な損害を与えることになるのよ」 「四季は何も心配しなくていいよ」 彼が優しく微笑んでくれて。そっと頭を撫でてくれた。

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