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チカちゃんも来てくれてありがとう

キヨちゃんのことをヤスさんから聞いた彼とチカちゃん。寝耳に水だったみたいで驚いていた。 「四季の出産と家宅捜索と橋本さん。なんでみっついっぺんにするのかしらね。おちおち寝てもいられないわよね」 「タイミングが悪いとしか言いようがない。地竜も出来ることなら一週間先に延ばしたかった。でもそれでは命の保証が出来ないと、苦渋の選択をしたと話していた。チカ、食うか?」 「ハチありがとーー。お腹ペコペコだったの。嬉しい」 「和真も食っていけ。腹が減っては戦は出来ぬ。それとこれを念のため作業着の下に着て行け」 サンドイッチが入ったレジ袋と黒い服を彼に渡した。 「蜂谷さんこれは?」 「防弾チョッキだ。人は追い詰めらると何をしでかすかわからないからな。用心に越したことはない。和真、何があっても絶対に生きて帰ってこいよ」 蜂谷さんが彼の肩に手を置いた。 「救急車の音がひっきりなしに鳴ってるわね」 チカちゃんが腕時計をチラッと見た。 「そろそろご飯の時間ね」 瀧田さんの関係先に一斉に家宅捜索が入ったのは一時間前だ。彼やコウお兄ちゃんから連絡はまだ来ない。連絡がないということは無事な証拠よ。チカちゃんにはそう励まされたけど心配でいてもたってもいられなかった。 「四季さん、お食事をお持ちしました」 ドアが開いて助産師さんが夕食を運んできてくれた。

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