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チカちゃんも来てくれてありがとう

「救急車の音がひっきりなしに鳴ってるわね」 チカちゃんが腕時計をチラッと見た。 「そろそろご飯の時間ね」 瀧田さんの関係先に一斉に家宅捜索が入ったのは一時間前だ。彼やコウお兄ちゃんから連絡はまだ来ない。連絡がないということは無事な証拠よ。チカちゃんにはそう励まされたけど心配でいてもたってもいられなかった。 「四季さん、お食事をお持ちしました」 ドアが開いて助産師さんが夕食を運んできてくれた。 「体調はいかがですか?何かあれば呼んでくださいね」 チカちゃんと助産師さんの目があった。 「四季さんのお姉さんはもしかしてモデルさんですか?」 「あら、どうして?」 「スタイルもいいし、着ている服も流行りのブランド物だし、そのネイルもすごく素敵なので。もし違っていたらすみません」 「やだ、もう。素敵だなんて」 照れて真っ赤になるチカちゃん。助産師さんはチカちゃんが女性だと信じていて、まったく疑っていなかった。 「本当はね刑事で元男なんだけどね。ゴメンネ、騙して」 助産師さんがいなくなったあとチカちゃんが謝っていた。

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