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相変わらず四人して過保護なんだから
「一応新婚旅行よね?」
「一応な」
「新婚旅行といえば、伴侶と二人、非日常的な時間をゆっくりと過ごす、一生に一度きりの大切な旅行なのに。なんでまた?弓削を巡り柚原とヤス、喧嘩にならない?」
「それはどうだか分からないが、橘もいるし大丈夫だ」
「相変わらず適当なんだから」
「旅行先を海外じゃなく国内にしたのは、未知と四季と子どもたちに何かあったらすぐに帰ってくることが出来るからだそうだ」
「あら~~やだ~~相変わらず四人して過保護なんだから」
「超がみっつ、つくくらいにな。俺と信孝と鞠家たちがいるんだ。心配はいらないと言ったんだが、みんな俺に似て心配症だからな。悪いところばかり俺に似て参った」
卯月さんがやれやれとため息をついた。
「ん?……鞠家?あれいたっけ?」
「事務所を留守にする訳にはいかないからな。明日ここに来る」
「鞠家がいないってことは、紗智が寂しがってるわよね。いっぱい構ってあげよっと」
両手をぱちんと叩き、千里さんはルンルン気分だった。
夕食は和江さんと惣一郎さんが腕によりをかけて作ってくれた心遣いの料理が所狭しとテーブルに並べてあった。
「わぁーー!おいちそーー!」
心春が歓声をあげた。
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