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第24話

「シルヴァ、ちょっと待て!」 ゼェゼェと息をしながら、シルヴァの口元を押さえてストップを掛ける。 するとシルヴァが俺の手を掴んで頭の上に一纏めにすると 「もう、止められないって……言ったよね?」 そう真剣な眼差しで言われ、俺は溜め息を吐くと 「そうじゃねぇよ! 窒息死するから、少し待ってくれと言ってるんだよ!」 と睨み上げて呟いた。 「窒息死?」 「そうだよ! お前さ、イッた後にすぐあんなキスされたら、何処で息を吸うんだよ!」 「…………鼻」 俺の訴えに、シルヴァが俺をしばらく見つめてからポツリと呟いた。 「鼻? ……はっ! そうか! 俺、めっちゃ息止めてた!」 真顔で叫んだ俺に、シルヴァは吹き出して 「敵わない! 多朗には、本当に敵わない」 と笑っている。 「何だよ! 俺、マジに息が苦しくて死ぬかと思ったんだぞ!」 顔を真っ赤にして怒ると、シルヴァは俺の身体をそっと抱き締めて 「本当に、全部初めてなんだね。多朗、ありがとう」 って言いながら額にキスを落とした。 そして一度ベッドから降りると、ガウンを着て部屋を出て行ってしまう。 (あれ? 俺、ムードをぶち壊して怒らせた?) そう思っていると桶を持って戻って来て、お湯でタオルを濡らし、腹の上を汚している俺達の吐き出したモノを綺麗に拭いてくれていた。 そしてゆっくりと俺の両足を広げて、誰も見る事の無い場所に舌を這わせた。 「ちょっ……!シルヴァ、汚いよ!」 慌ててジタバタすると 「多朗。初めてだから、解さないと痛いんだよ」 そう言われて、舌を差し込まれて声にならない悲鳴が上がる。 ピチャピチャと鳴る水音と、秘部に舌先を尖らせて舌を差し込まれ、唾液を送り込まれながら舐められている感覚に鳥肌が立つ。 そしてゆっくりと指が差し込まれ、その時に何か液体を流しているようだった。 指が抜き差しされ、中を時々探るようにグルリと円を描いては抜き差しを繰り返していると、ある場所に当たった瞬間に快楽が腰から頭へと突き抜けた。 「あぁっ!」 思わず喘ぐと、シルヴァが微笑んで 「見つけた。此処が多朗の気持ちが良い場所だね」 そう言ってそこを刺激されてしまう。 「あぁっ! シルヴァ……ダメ……だ……」 涙目で訴えるけど、シルヴァは執拗く弄って刺激を与え続けた。 余りの刺激に、指の出入りの違和感がぶっ飛んで快楽に飲み込まれて行く。 「シルヴァ……本当に……ダメぇ……もう!」 シルヴァの指の動きに腰を揺らし、俺は2度目の射精をしてしまっていた。 「アァ!」 仰け反って吐き出す瞬間、シルヴァの唇が俺自身を咥えて、全てを絞り取るように吸い上げながら嚥下した。 荒い呼吸をしていると、シルヴァが俺自身から唇を離して零した残滓を舐めていた。 その視覚の破壊力に、俺は失神してしまったのだった。

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