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第33話

この世界に来て思ったのは、俺達の世界に当たり前にあるティッシュが無い。 が故に……これを誰かに洗われるのかと思うと恥ずかしい。 そんな事を考えていると、シルヴァが身体を起こして 「お湯を貰って来ますね」 と言うと、唇にキスをして頬にもキスを落とすと、部屋着を整えた上にガウンを羽織って部屋を出て行った。 もちろん、その手にはハンカチがあるのを見逃さなかった。 静かになった部屋の中で、俺は腕で目を隠して深い溜め息を吐く。 多分、この後俺はシルヴァに抱かれる訳で……。 誤解の無いように言っておくが、抱かれるのは嫌では無い。むしろ、実はむちゃくちゃ抱かれる気満々だ。 もっと、俺で気持ち良くなってるシルヴァを見ていたいと思ってしまった。 思い返すだけでも、シルヴァの感じてる顔や荒い呼吸を漏らす唇。時々漏れる甘い声を発している表情に、下半身に熱が点る。 掠れた「多朗……っ」て囁く声も、凄い好きだ。 絶対、本人には言ってやらないけど。 そう思ってニヤリと笑った瞬間、ドアが開いた。 「下のレストランが、宴会で大盛り上がりだよ。後で僕達も顔を出しに行こう」 と言いながら、お湯の入った桶をサイドテーブルに置いて、シルクのハンカチを中に入れるとお湯を絞って俺の腹を優しく拭いてから、手の平を拭き取った。 又、これで終わるんじゃないかと不安になり、そっとシルヴァの手首を掴むと 「シルヴァ……、今日はちゃんと最後までして欲しい」 そう言うと、シルヴァが驚いた顔で俺を見た。 「多朗……それって……」 「お前に抱かれたい」 俺の言葉に、シルヴァが俺の上にのしかかり 「本気で言ってるの?」 と呟いた。 シルヴァの金糸のような髪の毛が、サラサラと肩から落ちて来る。 その様子を綺麗だなぁ~と思って見つめながら、俺はシルヴァの首に腕を回し頷く。 唇が重なり、シルヴァの手が俺のルームウェアのボタンを外して前を開いた。 スルリと胸に手が這わされて、シルヴァの人差し指が俺の乳首に触れる。 「んんッ!」 キスで塞がれた唇から声が漏れると、乳首を人差し指で撫でると、親指と人差し指で挟んでツマミを回すように弄っては、又、人差し指だけで乳輪をなぞるように撫でて乳首に戻るを繰り返している。 唇が離れると、シルヴァは頬から首筋。 そして胸へと唇が降りて行く。 「あっ……あっ……」 シルヴァに触れられた場所から、火が点るように快楽が身体中を駆け抜ける。 胸に吸い付かれ、ジュっと強く吸いながら舌先で転がされて 「あぁ!」 っと、甲高い声が上がる。 シルヴァの金糸のような髪の毛が輝く頭を抱き寄せて、仰け反るしか出来ない。 左右の胸を嬲られ、俺は元気な多朗ちゃんをシルヴァのシックスパックに擦り付けるように腰を揺らしてていると、唇がゆっくりと下へ降りて行く。 まさか、又、多朗ちゃんを咥えるんじゃなかろうな!と不安な視線を送ると、俺の腰に4つ並んでいた枕の2つをタオルを巻いて押し込んで来た。 シルヴァに下半身を晒す状態になり、羞恥で身体を捻るとそのまま身体を反転されてしまう。

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