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撮影会(3)

上半身脱いだ僕に… 今度こそハルトが、例の白い衣装を着せた。 「カオル細いなーめっちゃ似合うわ」 ってこれ… メッシュだから割とスケスケなんですけど… その、巻き付かれた包帯みたいので、 ちょうど乳首が、隠れるか…隠れないか… 微妙な感じだった。 「見えそうでなかなか見えないとこが、エロい」 はい…わかりました… 「下も脱ごうか…」 ハルトが呟いた途端、 「はいっ!俺終わったー!」 サエゾウが元気に手を挙げた。 「…」 みんなが、ショウヤを振り向き… その一声を…待った。 「…そうですね…シルクさんが後ろからたくし上げて、サエゾウさんが脱がせるのが、いいかな」 「よっしゃー」 サエゾウは嬉々として僕に駆け寄った。 僕は立ち上がった。 ショウヤの指示通り、シルクが僕の後ろに立ち… 僕の、そのワンピース風の衣装の裾をたくし上げた。 カシャッ… サエゾウが前に立ち…僕のズボンのボタンを外した。 そしてニヤニヤしながら、ファスナーも下ろした。 「…んっ…」 カシャカシャカシャッ… それからサエゾウは跪き… 僕のズボンを、下着ごと、ゆっくり下ろした。 えっ…下着も脱ぐの?! カシャッ…カシャカシャッ… 「あんまり刺激しないようにしなきゃねー」 サエゾウが意地悪っぽく言った。 いやもう、この展開だけで…十分ヤバいです… 「勃っちゃってるけどねー」 あーもう…言わんでいいことを… ズボンから両足を完全に引き抜かせてから… サエゾウは立ち上がって、僕の耳元で囁いた。 「もうちょっと我慢してね…」 「……」 カシャッ。 その瞬間も、ショウヤは見逃さなかった。 「わあーすっごいイイ。足も細ーい…」 ハルトが嬉しそうに戻ってきた。 そして彼は再び僕を座らせ、 顔の細かい所を描いていった。 最後に、例のシルバーのウィッグをかぶせた。 「…」 「やばっ…」 「…めちゃくちゃ絵になりますねー」 シルバーのヅラだし… 自分ではミイラみたいな気がするんですけど、 大丈夫ですか… 「天使凌辱…」 「姦られちゃった天使…」 「堕天使降臨…」 それぞれが好き勝手に、形容の単語を並べた。 「鏡、見ておいでよ」 言われて僕は…洗面所に行き、 全身が映る鏡の前に立った。 「……」 …誰っ?… そこに映ったのは… 僕の知ってる僕じゃなかった。 まさに『姦られちゃった天使』的な、別人物だった… ハルトさん、凄いな!! そんな感じで無事それぞれの支度も終わり… ついに撮影が開始された。   ちなみに 僕以外のメンバーの衣装は黒だった。 カイは、ゴージャスなゴシック系の俺様スーツを悠然とクールに着こなし… シルクは、割とシンプルな上下で細身のシルエットを際立たせていて… 真逆のサエゾウは、何やらゴチャゴチャ飾りやフリルのついた黒王子様なイメージだった。 3人とも、異世界から転生してきたようだった。 ま、実際ホントに異世界の人たちですけどね 変な意味で… まずは、4人一緒のショット。 そのスタジオの、色々な場所で… 普通に4人並んだり… 僕だけ座って後ろに3人が立ったり… ショウヤが次々と支持を出してきて、 僕らはいろんなポーズをとらされた。 「とりあえずこのくらいにしときましょうか…」 いったん休憩になって、 僕らはまた、酒盛りを始めた。 「この後は、どうするんですか?」 僕はショウヤに訊いた。 「あとは、ひとりずつソロショットを撮ります」 「はあ」 「それが終わったら…あとはランダムに撮ります」 「…ランダム?」 「意外にいつも、このランダムで良い写真が撮れたりするんですよね…」 「…はあ…」 僕はまた、彼の言ってる意味がよく分からなかった。 煙草をふかしながら、カイが言った。 「誰から撮る?」 ショウヤは、少し考えて答えた。 「そうですねー…特に誰からでも大丈夫ですが…  カオルさんは最後がいいかも…です」 「あーそうだね、みんなの見てもらってからの方がいいかもね」 「…あ、いや…そーいう意味ではなく…」 「…?」 「おそらく…カオルさんのターンで、一同我慢出来なくなっちゃうと思われますから」 ホントその大前提やめてください…

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