30 / 398

ふたりの時間(2)

次に目を覚ましたのは、 どうやらシルクの方が先だったらしい 僕が気付くと… 既に彼の身体が、完全に僕の身体の上に乗っていた。 「…んん…」 僕を見下ろして… シルクはまた、何度も僕に口付けた。 そしてまた…僕の乳首を弄った。 「…ん…」 片方を指で転がしながら… もう片方を、口に含み…舌で突いてきた 寝起きでボーッとした身体が… その刺激で、だんだんと覚醒していった 「…んんっ…」 やがて僕はビクッと震えた。 「…やっと起きた…?」 シルクが僕を見上げて言った。 そして、そのまま乳首を舐めながら… 片手を僕のモノに滑らせた。 「…ああっ…」 「ここは起きてるみたい…」 言いながら彼は、僕のモノを握った。 「あっ…ん…ん」 僕の身体は、完全に起きた。 「挿れていい…?」 「…んっ…あ…はぁ…」 僕はビクビクしながら、頷いた。 シルクはそれを確認すると… 身体を起こして、僕の両足を開いた。 「ドロドロじゃないのは初めてだなー」 そう言いながら… 彼は自分のモノを、僕の中にゆっくり挿れた。 「…んっ…んんっ…」 それはしっかりと奥まで入り… そして僕の中で、ビクビクと脈を打った。 「あっ…んん…」 「…ん…気持ちいい…」 言いながらシルクは、僕の乳首に手を伸ばした。 「あっ…あ…んんっ…」 彼の指が、両乳首に触れると、 僕の身体も…僕のモノも、ビクッと震えた。 そんな僕の様子を見下ろしながら… シルクは少しずつ、腰を動かした。 「あっ…あっ…」 彼のモノが奥に突かれるたびに、 気持ち良くて、うっかり声が出てしまった… そして、いつの間にか… 僕のモノも、しっかりいきり立ち… たまにシルクの肌に擦れる感触だけで、 今にもイきそうになってしまっていた… 「素面でも感度がいいんだな…」 そう言いながら彼は… 乳首に触れていた片方の手を… 僕のモノまで滑り下ろした。 「ああっ…ああっ…」 その手が僕のモノに触れた途端に… 僕は激しく身悶えた。 「…気持ちいいの?」 シルクは、そのまま愛撫を続けながら 自分の腰の動きも早めながら… 息を荒くして、僕に訊いた。 「あ…はぁっ…気持ちいい…です…」 「…はぁ…イきそう?」 シルクは更に興奮して訊いてきた。 「…ん…あっ…んんっ…」 その問いに答えるより先に… 僕の絶頂の瞬間がきてしまった。 「あああっ…んんっ」 大きく身を捩らせて…僕は吐精した。 その間もシルクは腰を動かし続けた。 「…はぁっ…はっ…あっ…」 余韻にビクビク震える僕に、 構わず彼は何度も抽挿を繰り返した。 「はっ…あっ…俺も…イきそう…」 そしてシルクも、大きく身体を反らせた。 「…んんっ…あっ…」 そして、僕の中に生暖かい感覚が広がった。 「…はぁ…はぁ…」 息を上げながら…シルクは僕を見下ろした。 僕も、ゆっくり目を開けて…彼の目を見た。 「玩具じゃないカオルも可愛いな…」 言いながら、シルクは…静かに僕に口付けた。 「…ん」 「ヤバいな…独占したくなんないようにしないと…」 少し口を離した彼は… 割と本気の表情で呟いた。 シルクの素を、初めて見た気がした。 ホントに何となくだったけど… 彼に対して、他のみんなとは違う感情が… ほんの少しだけ、湧いてきた気がした。 身体を起こしたシルクは、必死に手を伸ばして… テーブルの上からティッシュを取った。 そして、ゆっくり僕から引き出すと… 自分と、僕の身体を、きれいに拭いてくれた。 そして改めて… また僕の上に覆い被さり…僕に口付けた。 僕も…シルクの首に両腕を絡めて抱きついた。 本当に…ラブラブカップルのような情交だった… 余韻も心地良く…このままいつまでも、 この腕に抱かれ続けていたいと思ってしまった。 「…よし」 と、覚悟を決めたシルクが、ようやく僕から離れた。 そして、起き上がって、布団から這い出した。 「…」 少しだけ残念な気持ちになったが… 僕も続いて、起き上がった。 彼はそのまま、またベランダに向かった。 僕もついていった。 そしてまた… 誰にも見られたくない、恥ずかしい格好の2人とも、 煙草に火をつけた。 「ふぅー」 「…今…何時くらいですかね…」 シルクは、僕に吸いかけの煙草を渡した。 そして、自分のスマホを取りに部屋に入った。 「…15時…」 スマホを手に、呟きながら彼は戻ってきた。 そしてまた、自分の煙草を受け取った。 吸いながら…シルクはスマホのLINEを開けた。 「ふっ…」 ニヤっと笑って…彼は僕に、その画面を見せた。 サエゾウからのメッセージが届いていた。  どーせやってんだろー その後ろに、怒りのスタンプが貼られていた。 「あはははっ」 「もちろんって送っとくか…」 スマホを操作しながら…シルクは続けた。 「でもサエ…お前が入ってから、すげー楽しそう」 そりゃまーあんだけ色々やったら楽しいでしょうよ… 「ギターの音が冴えてる」 「…そう…なんですか?」 あっちの方じゃなくて? 「カイもね。お前が歌乗せてくれたの、すっげー喜んでた」 それは確かに、昨夜伝わりました… 「だって、シキは歌なんか作れなかったし…」 「…そうなんですね…」 「玩具としてもそうなんだけどね…音楽的な面でも、お前が入ってくれて、皆んなすげー良い方向に行ってる気がする…」 「…」 すごく嬉しかった。 シルクがそんな風に言ってくれる事が…! でも僕は…ふと、思ってしまった。 素直に受け止めていいのかな? もしかしたら… それも玩具育成の手の内の1つかもしれないぞ… 玩具担当って… とても疑り深くなっちゃうんだなー

ともだちにシェアしよう!