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家を出てから 第六話

次の講義も真面目に僕は受けていたが、悠羽はまた寝ていた 僕もこれには呆れてしまった 何とか、眠たい講義が終わり悠羽に話すためにカフェに行こうと思ったんだが、、、 「悠羽!起きて!」と声をかけてもなかなか起きない どうしよう、早く出ないとほかの人の講義が始まってしまう しかも、講義室にいるのは僕達2人だけ 時計を見ると、講義が終わってから5分も経っている 「はぁ~もう知らないから!」と悠羽に言い僕は講義室を後にした 僕は行くはずだった、カフェで甘いものを食べると決めた 歩いて数分、大学の近くに佇む、小さなカフェ 僕はいつもそのお店で空きコマの時間や、課題をしている 甘いものは僕の味方!とルンルン気分でお店に向かう それにしても、6月なのに暑い なんでこんなに暑いんだろうなぁ~とか考えていたらお店に着いた カランコロン 「いらっしゃいませ~」 「お好きなお席にどうぞ~」 と言われたので僕は店内を見渡し、いつも僕が来た時に座っている席が空いている よし!あそこに座ろ! 座ってメニューを見るが、僕はお金が無いため、このお店で1番安いシフォンケーキを頼む 「すみません~」と店員さんに声をかけ、シフォンケーキを頼む 僕はシフォンケーキを待っている間、外の景色を眺める 大学に入学してからここのお店に何回来たのだろう バイト先でいじめられた時も、課題に追われて泣きそうになった時も、ここのお店は優しく僕を包み込んでくれた、この空間が好きだ。まだ、大学一年生だが、ゆきにとって思い出の場所だ もし、このお店で悲しいことがあったなら、心の拠り所が無くなってしまう。そう思うと、悠羽に運命の番と出会ったことをここで伝えなくてよかったと思った そんなことを考えているとシフォンケーキが届いた フォークを手に取り、1口食べる ん~うんまぁ~ いつも食べているが、今日は格段に美味しい 最近、嫌なことが立て続けに起こったからだろうか、心に染みる やはり、お金が無くても甘いものは別だなと思った ふわふわで、口の中に入れると溶けてしまいそうなほど 僕は一口、一口味を噛み締めながら、食べ終えた 「ご馳走様でした、美味しかったです」と言い、お店を出た 大学に戻って、悠羽が起きているか、分からないからまた、戻ろうかな ん~もう1回戻ろ、心配だし、、、 講義室に行くと、悠羽だけがぽつんといた どうやら、この時間はこの講義室を使わないみたいだ 悠羽に近づき、身体を揺さぶる。合わせて、「ゆう~」と声をかけやっと起きた 「ん~」と目を擦りながら、言う 僕はまた、寝ないよう腕を引っ張り、立たせた 腕を強く引っ張りすぎたせいか、「ゆき~痛いよぉ~」と弱々しい声で言う 僕はさすがにやりすぎたか?と思い悠羽に謝った 「ごめんね、悠羽」 「これぐらいしないと起きないと思って、、、」 「いいよぉ~それより、起こしてくれてありがと~」 「あっ、うん」僕は感謝を伝えられてくすぐったかった

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