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家を出てから 第二十三話
ポスッ
ん?と思い顔をあげた
そこには怜央さんが居た
あぁ~終わった
人生終了です。
いや、今のうちにと思い横を通り過ぎようとしたが止められた
そりゃ~気づいてますよね、アハハ...
視線が痛いのと、この雰囲気
ど、どうしよう...
さっきからずっと沈黙
「あっ、あのッ」の声を被せるかのように僕に抱きついてきた
びっくりして声がだせなかった
いつもとは違う、心細い声で「心配した」とだけ答えた
そのあともずっと抱きしめられたままだった
さすがに、重たいという心の叫びを察したのか、離してくれた
「ゆき、戻って来てくれないか?俺の元に」
僕は、それを聞いても戻る気にはならなかった
なぜなら、この人は僕と違うお金持ちなのだから...
だから僕は素直に「ごめんなさい」と断った
「なぜだ!」と言われたが、答える気にならない
「俺のどこがいけないんだ!俺はお前が居なきゃ...」
その次の言葉は分かりきっている、怜央さんが言いにくそうにしている状態で
性処理してくれる人がいなくなってしまったって事ですもんね
「俺元に来るのが嫌な理由を教えてくれ!頼む」と真剣な顔をされた
そんな真剣な顔をされたら、答えない訳には行かない
「怜央さんのためにならないからです。さようなら」と答えて、怜央さんを押しのけ、歩いた
「俺のため?そんなものゆきが決めつけることではないだろ!」
ならないんだってば!
貧乏人で!家柄も最低、顔も不細工、性格だって、自分で言うのはあれだけど、悪い
怜央さんは、そんな人と関わらない方がいいんです
わかってるんです、どうせ捨てられることを...
きっと、あなたは僕の元を去って素敵なオメガの所へ言ってしまう
その時に僕の苦しみが...怜央さんに対する依存が...全て壊れてしまう
傷つきたくないんです。怜央さんを愛すことによって...
だから僕は答えた
「あなたのことが嫌いなんです。」と
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