64 / 118

家を出てから 第二十六話

男性と向かい合って借金についての話をする 母が膨らました借金は総額1500万 どれだけ僕に迷惑かければ気が済むんだよ ため息しか出てこない 「んで、払わないって選択ないけどどうすんねん」 「コンビニバイトとか、そういうところで働いても1500万は無理やで」 確かに、無理。最近バイト首になったばかりだし 「て、なると、体で払うしか無くなるなぁ〜」 一瞬体がゾワッとした 男性が僕の体をまじまじと見る 「お前、オメガやろ?」 怖すぎて震えが止まらない そして、僕の腕を掴んできた 逃げないと 僕を締め付ける男性の手がだんだん強くなる 「味見やぁ〜怖がらんでええねん」 そう言われても怖すぎる 「お前のその瞳堪らんわ〜」 「もっと近くで見せろや」と言い近寄ってきた 気持ち悪い、吐き気がする、近寄らないでと言いたかったけど、怖すぎて喋れなかった 僕は逃げようと決心して立ち上がろうとした瞬間、転けてしまって体勢を崩してしまった 「転けちゃうとか可愛いねぇ〜」 ゆきには1種のホラー映画を見ているようだった 恐怖と逃げないといけないという焦りで汗がでてくる 僕のTシャツに男性が手を入った瞬間 バンと大きな音をだし、ドアが開いた 男性も僕もびっくりして、ドアの方へ向く 「ゆき!」聞き覚えのある声、この人に言ってもらいたかった僕の名前 安心して涙が出てきてしまった 会いたかった怜央さんだった 怜央さんは走ってきたのか息が荒くなっていた 男性が「お前誰だよ」 「こっちはいい所なの邪魔すんなら帰れ」 「帰るわけねぇだろ」 「あぁ?」と男性が言う それにつられたのか怜央さんも「あぁ?」と言う 僕的には怜央さんの方が圧倒的にかっこいいし、怖かった 男性はそれにちょっとビビってたのが笑えたけど 「そいつ、俺の運命の番」 「言ってる意味わかるよな?」 「運命がなんだってんだ」 「しかも、こいつが運命とか最悪じゃん」 そ、そうだよね、アハハ... 「借金はあるし、ま、オメガの中でも普通ぐらいっしょ」 「黙れ、それ以上言ったら殺す」 「な、なんだよ」と言いながら、ビクッてなってた 「こいつは借金あるんだ!払ってもらわねぇと」 「ほう、なら、俺が払う。それでいいか?」 えぇ!?

ともだちにシェアしよう!