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家を出てから 第二十九話

2人っきりになってしまった ど、どうしよう この空気、それにすごく怒ってるよね怜央さん 何分か沈黙があったあと、怜央さんから口を開いた 「ゆき…ごめんな、嫌いなのに助けてしまって」 僕はその言葉を聞き、急いで訂正する 「いや、助けてくれて本当にありがとうございます」と言ったが、また、沈黙になってしまった でも、言いたいことがある 「怜央さん、僕ちゃんとお金返しますんで!」 「1500万をか?払えるのか?」 は、払えませんね… ここ最近、ずっとバイト探してたけど、門前払いだったし、名前聞いた瞬間に帰れって言われた そんな、僕が、職が見つかるのか? そんなことを考えている僕を見て「払えなさそうだな」と言った ギクッ、なんでもお見通しってことかぁ〜 「では、俺の元で働け」 「ふぇ!?」予想外の言葉に驚いてしまった 「働けないんだろ?ならば、借りた人のところで働けば良いのではないだろうか」 「で、でも…」 「ん?なんだ?」 「僕、嫌いって」と言った瞬間苦い顔をして怜央さんの身に纏うオーラが黒色になったのは黙っておこう 「言ったじゃないですか…」 「そうだが?」 「怜央さんはなんでここまで良くしてくれるんですか?」 「わからない、ただ、守りたくなる。それだけだ」 守りたくなる… 運命の番だからか… 僕じゃない、運命の番だから守りたくなるんだ 僕は何故か心がチクチクするし、何故か泣けてきそうだった 自分で嫌いって言ったのにね 胸が張り裂けそう あっ、そういえば、働くことってどんなことすればいいんだろう… そう思い、怜央さんに聞いた

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