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ゆき過去編 Part1

⚠️注意⚠️児童虐待及び、暴言のシーンがあります。苦手な方は回れ右でお願いします _____________________________________ 当たりを見渡したけど、母の姿はいない ん~どこに行っちゃったんだろ… すると、男性に声をかけられた 「ねぇねぇ~君!」 でも、母からは知らない人には返事しちゃダメです!って教えこまれたから無視した 「あのさ、ここの家の子?」 男性は僕と母が住んでいるアパートを指さす 僕は知ってることにびっくりして、「なんで知ってるの!?」と答えてしまった やっちゃった… これだから、僕はお母さんに嫌われるんだよ 「ん~ちょっと体を見せてもらってもいい?」 僕は何をするんだろうという気持ちで「うんっ!」と答えてしまった 男性は僕の来ていた小さな服をあげてじっくりと見た 「やはりか…」 ん?と疑問には思ったものの、考えなかった すると、男性は「お母さんは今どこにいる?」 「ん?僕も知らない」と首を振って答えた 「じゃあ一緒に待とうか!」 「う、うん」 一緒にドアの前まで行き、母の帰りを待った 数時間、男性と生活についてお喋りしたり、手遊びなんかした 母のことを気にせずに、遊べたのは嬉しかった 男性が一つだけ質問してきた「お母さんは好き?」 「う、うん…」 正直に言うと、叩かれるのは痛いし、暴力は好きでは無い だけど、母の笑顔は好きだった、だからそう答えた 男性は「そうか…」と言うだけだった 数十分、沈黙が続いた後、母がやっと帰ってきた 「お母さん!」という声を無視して、男性の方に向かって舌打ちをした 「チッ、またあなたですか!虐待はしてません!」 「お母さん、言い逃れはできません」と男性が淡々と言う 「この子の痣を見ても、虐待してないと言うんですか!?」と言い、僕の服を上にあげて母に見せた うぅぅぅ寒いよぉと思いながらも我慢 「ウッ、仕方なかったのよ!この子が言う事聞かないから」 「言う事聞かないからと言って、痣を作るまでやる必要がありましたか?」 「あぁ〜もうそうよ」 「ゆき!あんたなんて生まれてこなければ…」 「お母さん」と男性が止めるけど母は止まらなかった 「死ね死ね死ね死ね!お前なんか産んだ覚えねぇよ」 「キモイんだよ!その目つきも、その不細工な顔も!出来損ない!」 「お前なんか死んじまえ!」 そう、目を見て言われた 目の前がグラッとして、僕は放心状態だった

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