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契約 第十一話

ダメダメダメ!これ以上好きになってどうする! 離れた時に後悔するのは自分だぞ! いつなんどきも、嫌いって言われる準備をする それに、嫌われる方法を見つけ出す そしたら、自分の心も冷める でも、嫌われたくないぃー 気持ちの整理が着くまでは…普通に過ごそう よし!と気合いを入れた。 怜央さんが「大学が終わったら連絡くれ」と言われたが、連絡手段がないことに気づき、スマホを契約してくれるとのこと 別に、いいのに… 連絡手段が無くても何時に終わるかを聞かれて、必ず迎えを呼ぶと言われた 誰かに狙われてるわけでも無いのに、なんでそんなことするんだろうと疑問に思ったが聞かなかった なんとなく理由はわかる。 理由は、僕がお転婆だからだ! 転けたり、事故したり…方向音痴ってのを多分知ってる だって、怜央の家で何回迷ったか… その度にあっちこっち行ってるのを多分知ってる それらの理由で迎えを呼ぶんだと思われる なんか、僕って騒がしい人だなって自分でも思ってしまった 感情はコロコロ変わるし…方向音痴で、変なところによく行く それに、いつも…ま、いっか!で終わっちゃうからな。もっとしっかりしないと… 再び気合いを入れた そして、時刻は8時30分。今日は一限だからちょうど家を出る良い時間帯 怜央さんもそれぐらいで家を出るらしいから、車で送迎してくれるらしい だから、先に外で待っていようと思ったら怜央さんに止められた 「待て」 「怜央さん、どうしました?」 「契約、朝はゆきからキスをする番だ」 契約…。しかも僕からキスなんて… む、無理無理無理 でも、契約に従わなかったら、違約金3000万 さすがに、大学生で3000万の借金は無理がある こ、これはキスするしかない… 「わ、わかりました…い、いきますよ」 そして、頬っぺにキスをした かァァァ…/// すぐに顔を赤らめる 頬っぺにキスすることなんて…やったことないし… 「唇にとは契約書に書いてないもんな…。これはこれで良いが…」 「夜はこの真っ赤な甘いりんごを食べようかな」と耳元で囁かれた あ、真っ赤なりんごってぼ、僕のこと… 僕を食べたいってこと 「な、何言ってんですか!?」 「ふっ、その反応が可愛くてついな」 「か、からかうのやめてください!」 「すまん、すまん。それより、遅刻するぞ」 と言われ、思い返してみれば10分ぐらい経ったであろう キャーーー!遅刻しちゃう! 「どうして教えてくれないんだよ!もう!」 「わるい、わるい笑」 「全然、謝ってないし!おこだよ!おこ!」と言い僕は頬を膨らませた その膨らんだ頬を怜央さんは人差し指でぷにっと触り、「可愛いな」と言った か、可愛い…。 あんまり、言われたことがなかったから、少しびっくりしてしまった 恥ずかしさと、驚きで「そ、それより!早く行かないと遅刻しますよ!」と言い僕は家を出た

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