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契約 第十七話

そしてエントランスホールを抜けてエレエーダーの中に入った 少しの沈黙の後、怜央さんが口を開いた 「ゆき、まだ俺の事嫌いか?」と聞いてきた 本当は好き……。 だけど、「前よりかは嫌いじゃないですよ」 「本当か?」 「はい……。でも、自分勝手なところとかは嫌いですね」 「そうか……。」と悲しそうに言った そしてまた沈黙が流れた……。 さっきの空気とは一変して重い…。 「自分勝手なところを治したら、ゆきは好きになってくれるか?」 えっ?それはまるで、自分のことを好きでいて欲しいみたいな言い方じゃん 自惚れるな自分! 不細工という自覚をもて! 玲央さんが僕のことをすきになるはずがないだろ 自惚れるのもいい加減にしろ! そう自分に言い聞かせた まぁ、好きにはならないと思いますって答えたらいいかな? 「好きにはならないと思います。普通になるんじゃないですかね……。」 そしたら「いかにも、他人らしい回答だな」と言われた いかにも他人らしいって、だって自分の中だ回答は決まってるんだもん。 好きしかならないし。 多分、自分勝手でもこの人を嫌いになることなんかないと思う そんなことを考えていると、エレベータのドアが開いた 玲央さんが先に出て後を追うようについて行く そして玲央さんがカードみたいなものをドアに近づけると、ガチャ見たいな音がなり玲央さんがドアノブを押すと開いた えぇ〜、すご! わぁ〜と心の中で感動していると玲央さんに「入るぞ」と声をかけられハッとして中に入る 中に入ってドアを閉めるとガチャと言いながらロックがかかった すご! 田舎育ちの僕には驚きの連続だよ そんなことを考えていると、玲央さんはズカズカとリビングの方に歩いていってしまった 玲央さんを慌てて追いかけて何とか追いつき、一緒にリビングに入った 入ると「ゆきは座っていてくれ」と言われたので、大人しく座ると 玲央さんはスマホを取りだしなにやら電話をし始めた どこに電話しているんだろう 2分ぐらいで電話が終了し玲央さんもソファーに座った 5分ぐらいでインターホンがなり、ガチャと音がした だ、誰が来るんだろう…。

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