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契約 第十六話
横顔でもイケメンってどういうこと?
やっぱり好き
身分差の恋だけれど…。
結ばれない恋でも、好きになることは別にいいよね!
なんか、言ってることと行動というかなんか違う気がするけど…。気のせい気のせい!
日で変わるさ!
そんなこんなで怜央さんのマンションの前で車が止まった
怜央さんは僕の方を見て「ゆきは待っていてくれ」と言った
ん?ま、またエスコート?
「れ、怜央さん!自分で降りれますから!」そういうと悪い顔をして車を降りていった
はぁ〜、なんで?エスコートされる立場じゃないのに…。
すると、高瀬さんが「怜央様はゆき様のことを大事にして居られるんですね」
と言われ車のミラーで目が合った
「ゆき様、エスコートというのは守りたいって思うからできることなんですよ」と笑顔で言われた
そ、そうなのかな…。
べ、別に守りたくなくてもエスコートってするもんじゃ?
だって、名家のオメガさんたちがエスコートされてるの沢山見た事あるし…。
そして、ガタッと言いドアが開いた
手を差し伸べられ「ゆき、握って」と言われた
そ、そんなこと言われたら握っちゃうじゃん!
ま、素直に握って車から降りた
その手を離すことなくマンションの入口にきた
自動ドアなのにドアマンが居て不思議な感じ…。
アルファが沢山住んでいるから対策?みたいな?不法侵入した方とか…。
ドアマンさんにお辞儀をされたので軽く会釈をして自動ドアをくぐった
朝は忙しくてあまり、エントランスホールを見れなかったけど、見なくても豪華なのはわかるけど、立派なシャンデリアに高そうな壺
このエントランスホールだけでどれだけのお金がかかっているんだろう…。
そう考えたが、自分とは金銭感覚が違いすぎて考えるのをやめた
多分、100万円の束を積み上げたら僕の身長の半分ぐらいなんじゃないかな。
例えが下手すぎるか!
考えれないほど大きなお金ってことにしよ!
もう、アルファの金銭感覚は合わない!割り切ろう!
そう、エントランスホールに見とれながらお金のことを考えていると、怜央さんがずっと待っていたみたいでこっちを見ていることに気がついた
あっ…。
「れ、怜央さん、ごめんなさい」
「ん?何が?」
「えっ?あっ…足を止めちゃって…」
「あぁ、別にそんなことで謝らなくていいのに、むしろ、ゆきが止まってくれたことで、ゆきのぼーっとした顔を見れたんだから満足だ」
と言われた
「そ、そんなことで満足しないでください!」
あれ?なんか日本語おかしい?
「じゃあ、もっとえっちなことで満足しようかな…。そんなことということはもっと満足させられる自信があるのだろ?」とニヤニヤしながら言ってきた
「えっ!?あっ…違いますよ!もう!なんですか!その勘違い!」
「ゆきが言ったんだろ、それに、今日は寝かせないって決めたからな」と耳元で囁かれた
「前に言っただろ、今日はこの熟したりんごを食べるって」と言いながら、クスクス笑っている
よ、余計赤くなっちゃったじゃん!
「りんごじゃないって!」
「じゃあなんだ、この茹でたこか?」
「もう!食べ物で例えるのやめてください!」
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