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前魔王城 〜リンの部屋 1

 目が覚めると自分の部屋のベッドで寝ていた。 えーっと・・・昨日、コウとの最終戦で負けてしまって、その後お疲れ様パーティーを前魔王様城でしていたよな。前魔王様から受け取ったビールを飲み干した所までは完全に記憶がある。その後・・・ ・・・ちょっと待って??!何かおぼろげに記憶があるんだけど・・・えっ?えっ?!僕とんでもない事やらかしてない???コウにおもいっきり絡んだよね?で、連れて帰ってもらって・・・うわぁ?うわぁ?!風呂場で何した??!はっきりとは覚えてないけど・・・ ・・・僕からだよね??勝負の後に勃っちゃう時があるから・・・それをコウに見られて・・・うわぁ??何してるの僕っ?! けど、最後まではしてない。うん、これは確か。コウは我慢してくれたのかな?ていうか拒否してたよね?引かれた・・・?僕の事嫌になったのかな・・・?それならそれでいいじゃん。迷惑だったんだし。なのに何この気持ち??コウに嫌われるのは何かヤダ。 もうわけ分かんない。 あっ、そうだネルは? 「ネル?」 「にゃに・・・?」 「えっ?どうしたの??ふにゃふにゃで、舌まわってないよ??!」 「らって・・・ジンと繋がってるからぁ・・・あいつずっと精神的に愛撫してくるし・・・」 何それっ??何でそんな事になってるの??!  頭の中がグルグルのまま、ふにゃふにゃのネルを連れて、建築学の授業の為に前魔王様城へとワープした。ワープポイントの前にユイくんが居る。何か疲れてない? 「ユイくん、昨日はありがとう。」 「あっ、リンくん。今日は授業お休みだって。何かロム先生が潰れてちゃってるみたいだよ。けどレンさんが『お茶しない?』って言ってるから行こう?」 「えっ?ロム先生飲み過ぎ?とりあえずレンさんのところへ行こうか。」 ユイくんと二人でレンさんが待つ部屋に行く。 「レンさん、昨日はありがとう。」 「リン、姉さんがロム先生を潰して自分も寝てる。」 「はぁっ?!母さん何やってんの??」 「あれからずっと飲んでて、俺とアキさんは夜には抜けたけど、ジュンさんとカグヤちゃん、カイさんも夜中まで付き合ってたみたい。で、ロム先生と姉さんは朝方まで飲んでたっぽいよ?」 僕とコウが勝負しただけで何でそんな事になるのっ??! 「まぁ、姉さんは放っておいてもいいよ。それよりリン、昨日は大丈夫だったの?ネルを見てると大丈夫な気はしないんだけど・・・」 ぐっ!どうしよう・・・僕から色々絡んだとか言えないし・・・ 「リンはねぇ、酔っ払ってコウに一緒に風呂に入ろうって迫って、コウを困らせてたんだよ~」 「ネルっ!!やめてお願い!!!」 「・・・で、どこまでヤッたの?」 レンさんの目が怖い。言わなきゃ許してくれないなこれ・・ 「・・・はっきりとは覚えてないんだけど最後までは絶対にしてない。どっちかって言うとコウが嫌がってた・・・と思う。」 何か言葉にすると泣けて来た。実際に涙が溢れる。 「僕、コウに引かれて嫌われたかも・・・」 「「それはない!!」」 レンさんとユイくんの声が被る。 「それはきっとコウくんがめちゃくちゃ我慢したんだよ。」 「うん、姉さんにも釘を刺されてたからね。『最初はお互いの意識がはっきりしてる時に合意でね?』って。」 「そうなの?ドン引きされて嫌われてない??」 「「だから大丈夫だって!!」」 「て言うかさ、リンくんはちゃんとコウくんが好きだったんだね。」 「へっ?ユイくん何言ってんの?僕別にコウの事なんか好きなんかじゃないし。」 「でも嫌われたって思ったら悲しくて涙が出ちゃうんでしょ?どうでもいい魔族にならそんな気持ちにならないと思うよ?」 「うん、ユイくんの言う通りだよ。リンはコウくんが自分を好きじゃないと嫌なんでしょ?それが答えだと思うけどね?」 「そ、そうなのかな??そう言えば僕、好きな相手としか絶対にキスとかしないって思ってたのに、昨日自分からしちゃったかも・・・しかも風呂に入ろうとしてたから、は、裸で・・・」 「・・・コウくんよく最後までしなかったね。」 「うん。本当にリンの事が好きじゃなきゃ我慢出来ないよね。まぁ、ただのヘタレかもしれないけど。」 「両方なのかな?あの可愛すぎる状態のリンくん相手によく耐えたなって思うけど。」 「僕どんな事になっちゃってたのっ??」 「んー、何か小動物系?いつもはクールなのに甘えたになるし。アスラくんが思わず『なでなでしてやりたい』って言っちゃうくらい。多分それでアスラくん、昨日魔王様にお仕置きされてるんじゃないかなぁ?朝起きて来なかったし。」 「はっ?それだけで??」 「充分な理由だよ。俺もカイさんにちょっかい出されただけで朝までコースだったし・・・俺は何もしてないのに。」 あっ、だから疲れてたんだね。童貞処女の僕には色々刺激がキツイです。 ていうか、僕そんな事になってたんだ。コウに絡んだ記憶はあるけど、甘えたつもりはなかった・・・いや、甘えてるな。安心しきってたし。 「まぁ、自分の気持ちが分かって良かったんじゃない?これからの二人の進展が楽しみだよ。」 レンさんにそう言われて、ますますどんな顔をしてコウに会ったらいいか分からなくなってしまった。

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