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番外編 エピローグ 魔族の国のその後

 あれから一年と少しが過ぎた。 母は無事男の子を出産し、その十日後にはカグヤ様が男女の双子を出産した。 僕の弟はルイと名付けられ、母とロム先生の新居(ロム先生が建てた小さめの城)で育てられている。だが母は、ルイが三ヶ月になった頃から昼間はマジョリカを開けており、ルイとともにワープポイントで出勤して来るので、僕も毎日会っているんだ。 ルイは産まれた時からすごい魔力に満ち溢れていて、カグヤ様が産んだショウ様とカグラ様同様、次代の魔王様候補と言われている。後二、三年もしたらみんな契約精霊を持つだろう。 まっ、でもそんな事関係ないよ。僕の弟は可愛い天使だ(魔王候補だけど)。今は六ヶ月になり、寝返りもお座りも出来るようになった。そろそろ離乳食を始めようか?と母が言っている。 そうそう、母が新居に移ったんで、マジョリカの上の僕の家には、コウが押し掛け住み着いている。一応ちゃんと母にも許可をもらったよ?今はちょっとした新婚気分。まだ結婚はしてないけどね。    今日は、久々にマジョリカでお茶会だ。アスラ様、ユイくん、レンさん、といったいつものメンバーと契約精霊たちに、何とカグヤ様が、ショウ様とカグラ様を連れて参加。マジョリカはそれなりに広いんだけど、面子が面子だけに貸し切りにした。 母は大丈夫だと言ったけども。 だって、ルイだけでも次代の魔王様候補を見ようという客が増えてるのに、三人揃ってるとなると、ねぇ? 王妃様のアスラ様もいるし、絶対にこれが正解だと思う(実際、魔王様に後で褒めていただいた)。 広めのベビーベッドに三人を寝かせる。 「うわぁ!!可愛いねぇ。一人でも可愛いのに三人揃うとヤバいねっ?!!しかも、こんなにちっちゃいのにみんな超美形じゃんっ?!」 うんうん。アスラ様の意見に全面的に賛成だ。 「けど本当に無事に産まれて、ここまで順調に育って良かったよ。相変わらず三人とも魔力がすごいね。小さな体から溢れ出てる。」 これはレンさん。本当にね、これにも同意。 「ショウ様、ルイくんが好きなのかな?ずっと追いかけまわしてない?」 と、ユイくん。そうなんだ。ショウ様はずっとルイに引っ付いていて、ルイが離れると寝返りで追いかけて来るんだ。可愛いけど、ちょっと先が思いやられるような?? 一方、カグラ様はそんな事は全く気にせずぐっすり眠っている。赤ちゃんなのに、すでに大物感が滲み出ている気がするんだ。 「そうなのよ。ショウはルイがいれば始終ご機嫌なの。だからついつい来ちゃうのよね~」 うん、カグヤ様、分かるけどマジョリカがパニックになるのでほどほどにお願いします。 「ルイももうちょっと相手してあげればいいのに、逃げるのよね。昔のリンとコウくんを見てるようだわw」 母さんやめてっ?!ショウ様、昔のコウみたいに残念な男にならないでくださいっ!!ルイもがんばれ・・・うん、もしこのまま大きくなったら僕がルイに色々アドバイスをしよう。まぁ、カグヤ様がお母さんなんだから、ショウ様は大丈夫だと思うけど・・・? この懸念が現実となるかどうかはまだまだ先のお話だ。だけど、三人も魔王候補が出来て、魔族の国も安泰だよね。 赤ちゃんは未来そのもの。 身近な幸せを噛みしめて・・・僕も自分の夢と幸せに向かって努力しながら、コウとともに生きて行こう。 あらためてそう思ったんだ。 「エピローグ 魔族の国のその後」  完 ーーーーーーーーー  これで番外編も完結とさせて頂きます。 最後までお読み頂き本当にありがとうございました! ルコ

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