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特性

「ほんとになんでもないってば!」 「ほんとに?」と疑いの目でこっちを見てくる バラしちゃいたい…!でも…いいや!ん~… 「ゆずたん…」とうるうるした目で見てくる そのうるうるした目は置いといて、「ゆずたん?」と聞いてしまった あだ名で呼ばれたことないし… そしたら、自信満々に「ゆずたん!新しいあだ名だよ!」と言ってきた 「ほら!可愛いじゃん?今日からゆずたんね!」と押される感じで了承してしまった 「それより!ゆずたん!どうなの!?一条様と!」 また、その話…さりげなく話題を変えようと思ってたのに… 告白みたいなことされたって言ったらびっくりするかな それとも、もう全部話した方が心が軽くなりそう? ん~と悩んだ末、ゆずが出した答えは「わかった!全て話すよ…」と言い覚悟ができた 「ただし!誰にも言わないこと!」と言ったら「うんうん!」と縦に首を振りキラキラした目でこちらを見てきた 話しにくいなと思いつつ、さっきあった出来事を全て話した 「い、以上です」 「ほーん…ゆずたん!、大切にされてて良かったじゃん!」 「へ?」 「だってだって!そんな気持ちのない人だったら追いかけに来ないよ!」 「それに!そのサッカー部の先輩?の話も多少の真実は入ってる。だけど、僕の番契約をしたアルファだって、何もそんなに閉じ込めるようなことはしないよ」 「かおりくん?お友達くんを助けた事例があるからみたいな?アルファだってそんなに非情なことする人は少ない…ん~…少ないはごめん言いすぎた」 「囲いたがる性質を持ってるから…そこはなんとも言えないな~僕もわかんないや…アルファじゃないし」 そ、そうだよね… サッカー部の先輩の言葉だけ信じるのも… 「とりあえず!今は余計なことを考えずに、一日一日を大切にしないと!3年間ってあっという間だよ!」と翼くんに励まされ、やっと気持ちがスッキリしたが、まだ、心にモヤモヤがかかっているように感じる

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