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お世話
そして、一緒に、教室に入りご飯タイム
一条様はかおりくんの席に座る
僕は一条様をよそにお弁当を広げ食べ始める
まずは、あまり好きでは無いけど、彩りとして入れてるプチトマトを口に運ぶ
ん~なんとも言えない
好きか嫌いかと言われたら普通みたいな感じ
食べれるけど、好んで食べない
プチトマトの次は、冷凍食品の唐揚げにしよ!
さすがに、朝から揚げるのだって無理だし
唐揚げはプリンの次に来るぐらい大好きな食べ物
パクっ…もぐもぐもぐ
ん~上手い!ほっぺたが落ちそうだよ!
なんて1人で考えてたらやけに一条様の視線を感じたので一条様の方に体ごと向く。もちろん、目を閉じて
「どうしたんですか?一条様」
「ん?可愛いなぁ~と思ってな」
「・・・はひぃ!?この僕が可愛い!?」
「あぁ」
今までの人生の中で家族ぐらいしか言われたことない可愛いというセリフ!
可愛いなんて他人に言われたことない
この人は目がどうかしてる!
「一条様、眼科に行ってきた方がよろしいかと…」
「はぁ?目はいい方だ。それに何をそんなに驚いているんだよ」
・・・そんなに驚いてるんだよって!驚くのも無理はないよ!だって、俳優レベルのお顔に可愛いと言われるんだよ!?いや、でも、顔が可愛いと言っている訳では無いんだ!ただのお世辞だよ!
一条様みたいなイケメンの運命の運命の番が、クソブサイクだったら嫌な気持ちになるでしょ?だから、可愛いと思い込ませてるだけなんだ!
そうだ、これはお世辞!僕は一条様から見たらクソブサ陰キャ野郎なんだから、お世辞に決まってる!
「一条様、お世辞をどうもありがとうございます」
「お世辞?そんなものあるか」
いいえ、一条様、お世辞がなければこの世は存在しませんよ
「一条様、お気持ちだけ受け取らせて頂きます。どうも」と言い体ごと向きを変えて、また、ご飯を食べる
今度は、卵焼き
パクっ…もぐもぐ
「ゆず、お世辞じゃない」
「いえ、お気持ちだけ」
「ゆず、可愛い。全てが可愛いよ」
「嘘をつかないでください!もう、嘘にはこりごりです…」
「…ゆず…じゃあ、なんか話を変えよう!楽しい話…」
そんなものないに決まってる「ないですよね」
「あっ!あれだ!文化祭の話はどうだろう?」
文化祭?そんなのやるのか?「文化祭ってなんですか?」
「あぁ、模擬店なんかもやるぞ。文化祭のせいで俺たちの仕事が増えたのはなんとも言えないがな」
文化祭か…
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