4 / 5

第三話🔖贈り物と返事

幸政さん達と知り合ってから三ヶ月経ち 季節はクリスマスシーズンになった。 そして僕は今、 二人に贈るプレゼントに悩んでいた。  すっかり仲良くなった僕達は 三人で食事をすることが 多くなり、時にはみんなで 料理をするなんてとこも。 佳樹や専門の友人達には 今も秘密のままだ。 噂されるも騒がれるのも嫌だけど 何より幸政さん達に 迷惑がかかるのが一番嫌だ。 だから、幸政さんん家に行く時も 細心の注意を払っている。 実際の幸政さんが#ゲイ__・__#で 僕を好きでいてくれたとしても スキャンダルは避けなきゃならない。 茉希さんも細心の注意を払って 僕のお迎えに来てくれる。 そんな二人にあげる 初めてのクリスマスプレゼントは 特別な物にしたい。 感謝の気持ちを物で 伝えるというのは難しいなぁ。 それから、告白の返事もしなきゃね。 クリスマスの一週間前、茉希さんからメールが来た。 「⦅クリスマスの予定はお決まりでしょうか? まだでしたら三人で 食事などいかがでしょうか⦆」と。 勿論、僕に予定はなかったから 二つ返事で返した。 それに、プレゼントはやっぱり 当日に渡したいしね。 ‪‪ 𖧷 ⁺.一週間後‪‪ 𖧷 ⁺.  「晴哉君」 待ち合わせ場所に行くと 茉希さんは先に来ていた。 年上を待たせるとか…… 『茉希さん、すみません(焦/汗)』 クリスマスにファンやマスコミに見つかるのは 避けたいし、三人で のんびりできなくなるから 幸政さんには家で 料理を作ってもらっている。 僕がシートベルトをしたのを 確認してから茉希さんは 車を発進させた。 『「ただいまです」』 いつの間にか“お邪魔します” じゃなくて“ただいま” と言うようになっていた。 その#理由__わけ__#は 幸政さんが言い出したから。 茉希さんは基本的には そういった類いの言葉を言わない。 勝手知ったる他人の家 とばかりに普通に入っていく。 『お帰り』 何時もシンプルですっきりしている 幸政さんの部屋がクリスマスだから 色々、飾り付けをしてあって なんだか不思議の気持ちになり #『お帰り』__・__#といわれた時に 心に暖かいものが灯った気がした。 二人へのプレゼントは 幸政さんには꒰ 腕時計꒱を。 茉希さんには꒰ タオル꒱をプレゼントした。 『晴哉、意味わかってて これをくれたのか?』 幸政さんの質問に僕はクスッと笑った。 ꒰腕時計꒱をプレゼントする意味は “一緒に同じ時を歩んでいきましょう”。 または“離れていても一緒”。 このプレゼントは僕なりの 三ヶ月前の告白への返事だ。 『勿論です♪』 きっと、これから大変だと思う。 人気俳優と一般人。 しかも、同性同士。 茉希さんみたいな “同類”ばかりじゃないし どっちかと言えば “嫌悪感”を抱いてる人の方が多い。 だけど、僕達ならきっと大丈夫。

ともだちにシェアしよう!