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第2話
「おれ、おかしいのかな?たまに潔が可愛いって思う瞬間があるんだ」
就寝時間は過ぎているが、蜂楽が潔はまだ話をしていた。
寝たフリをしていたが俺もその話を聞いていた。
「なんで俺が可愛いって話になるんだよ……」
「この青い監獄には女子がいないから、小柄な潔をそういう目で見ちゃうのかもしれないかもだけど。純粋じゃん、潔は」
純粋、確かに馬鹿がつくほど潔は純粋だと感じるときが俺にもあった。
蜂楽の言葉に俺も納得していた。
「ただ俺は世界一になりたいだけなんだけど」
「うん、それはここ(青い監獄)にいる奴はみんなそうだけどさ。潔は純粋過ぎというか、オナニーしてるところに遭遇したことないし」
蜂楽のその言葉に俺は息を呑んだ。
そんなにハッキリと言う蜂楽に潔がどんな反応をするのか、俺は聞き入っていた。
「……蜂楽は無縁かと思ってた」
「男は皆反応するもんだよー」
「毎日こんなにヘトヘトで、俺にはそんな余裕はないよ」
「またまたー」
潔の蜂楽が不純な話をしていたからか、その晩俺は熟睡が出来なかった。
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