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第9話

潔の身体を犯した真夜、眠れずモニタリングルームで今までの試合を見ていた。 俺が今まで関わってきた試合を見直すために眺めていたが、何故か潔のプレイばかりに目がいくのが目障りで、画面を止めた瞬間モニタリングルームに入ってきたのは蜂楽だった。 「あれ、見るの止めちゃうの?」 「……」 「なにげに凛ちゃんとモニタリングルームで二人だけになるの初めてだよね。一緒に見ようよ」 蜂楽はきっと気付いていているだろう。 俺が奴を犯したことを。 「……凛ちゃんってさ、もっとストイックなのかと思ってたけど。案外野性的だったんだね」 それは潔の身体に付いた跡を見ての感想を言ったのだろう。 「潔はおれに何も言ってこないし、もし相談されたら慰めるつもりだったんだけど。潔も凛ちゃんを受け入れるつもりっぽいから、今後は何も言わないでいてあげる」 蜂楽が潔に何も言わなければ、俺は何も行動を起こしてなかっただろう。 コイツも一種のトラブルメーカーだ、今回このとで理解した。 俺は無言で立ち上がり出入り口に向かう。 「たまにはおれも試合以外でも眼中に入れてね、凛ちゃん」 俺の中に蜂楽を入る余裕はないし、もしその余裕があるとてもそのぶん潔と兄の冴に回したい。 正直今の俺の中に余裕はない。

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