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第27話
「凛、お前最近よく眠れてないだろ?」
よりにもよってコイツに気付かれるとは、とても気分が悪くなった。
そのコイツとは、潔だった。
「お前には関係ない」
「お前が調子悪いとブルーロックで俺の目指す選手が居なくなる。それだと俺が困るんだ」
何が困るだ?
俺の調子が悪かったら、お前は嬉しいだろ?
俺の調子がこのままだったら、ブルーロックではお前がエースだ。
「それに、凛がブルーロックに居ないと俺が嫌なんだ」
奴は真剣な表情で俺を見ていた。
「俺はお前が嫌いだ」
「……知ってるって」
お前は自分を嫌っている相手のことが気になるのか。
もの好きな奴だと呆れながら俺が溜息を吐こうとした瞬間、奴は唇に吸い付いてきた。
歯が当たって多少痛みはあるものの、それはキスだ。
「俺は凛が好きだよ。……お前は俺が嫌いで、俺に今までしてきたことが全て嫌がらせだったとしても、俺は凛を嫌いなることが出来ない」
なんだ。
お前は、なんなんだ。
奴は何を言っているのか、俺は理解ができていなかった。
「……俺はお前が、潔が嫌いだ」
俺は驚いていた。
自分が発した声が、震えていたことに驚いていた。
「うん」
「殺したいくらい、……潔が嫌いだ」
「お前になら俺は殺されてもいいよ」
奴は俺の腕を引いて、寝室に導いた。
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