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日誌2

家に帰る前に今日は安売りだから買い物をする。 バイトは火、木、土曜日。 他の日は買い物をしている、父子家庭が長いため自分が欲しいものとかはあまり父さんには頼れない。 よし、今日は父さんが好きな肉じゃがにしよーっと! 大森くんと一緒に下校したこともあり気分はいい。 野菜を刻み、肉のない肉じゃが……ってなると煮込み野菜になっちゃうけど、でも美味しく作れた。 ご飯も炊きあがりあとは父さんを待つのみ。 19時 20時とまだ帰ってこない。 遅くなる時は電話をするとの約束だけど。 なにかあったのか。 不意に母さんの事故がよぎった。 スマホの音が鳴った。 ビクッと強ばり電話に出る。 『時雨……悪い連絡できなくて、今日父さん飲み会あって夕飯はいらないから先に寝ててくれ』 『うん、分かった、気をつけて帰ってね』 なんだ……。 机にはお皿が並べられていた。 立ち上がり風呂を済ませ床についた。 最近父さんがこそこそしてるのは知ってた。 でももう僕が意見をいう資格もないのかもしれない。 父さんには幸せになってほしいから。 夜中 父さんが帰宅したみたいだ。 いろいろ済ませ電話をかけていた。 1Kの部屋には他に電話かけるとこといえば風呂場くらいしかない。 ぼやーとした虚ろの世界で話をしている言葉が胸に突き刺さった。 『いやさぁ、息子さえいなければ、すぐにでもお前と……』 え? 今なんて。 息子さえいなければって聞こえた。 お前とっていうのはきっと再婚相手だろう。 そうだよね、僕じゃ父さんを幸せになんてできない。 でもぎゅーっと胸を締め付けられた。 答えを出さないと。 16歳の誕生日迎えてからまだ一言も おめでとうって言ってもらえてない。 もう忘れちゃったのかな。 父さんにとって僕は邪魔な存在なのかな。 ……。 次の日の放課後 また、日誌を書いていた。 今日の掃除当番は僕だけではなく他の子もいた。 だから少し早く終わり日誌を書いていた。 大森くんも書き始めからいた。 「なんか今日変じゃね?」 うっ……。 「そ、そうかな?」 ありたっけの笑顔でいった。 見破られてるのかな。 でも大森くんは関係ないし。 僕の事情に巻き込んではいけない。 でも……だんだんと自分の心が嘘をつくことに拒否反応を起こし始めた。 胸がぎゅっとされて苦しい。 下を向き手を動かした。 でも抑えきれない1粒の涙が日誌を濡らした。 「え?」 と声がした。 「あ、あれ? おかしいな……」 涙は溢れてきて止まらない。 大きな涙粒が目いっぱいに広がる。 「うっうっ……」

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