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第20話 ここでならどんなに濡らしても
二人は全裸になると、洗い場に入った。
枢流がシャワーを出してくれ、ざっと沙羅衣の体を流していく。
そして、ボディシャンプーを泡立てると、これも簡単に互いの体を手のひらで撫でていった。
その手が、沙羅衣の尻の間や、ペニスを通っていくと、さすがに羞恥心が表に出る。
「……あれ?」
枢流が、先輩のペニスに力が入り始めているのに気づいた。
「先輩……」
あきれたようなその声音に、沙羅衣がかっと顔を赤らめた。
「し、仕方ないだろう!」
「なにがです?」
「き、君が……そんな、その……なまめかしい、体を……しているものだから」
枢流が、軽く握った手を口元にあてて、くすりと笑う。
「僕の裸を見ただけで、ですか? 光栄です」
「……もう、なんとでも言ってくれ」
「失礼、馬鹿にしたわけじゃないのですよ。……でも、誤解しないでくださいね。ぼくだって、先輩の裸を見て、なんともないわけじゃありません」
「え?」
「いいですか、見ててくださいね。……ん……」
沙羅衣は、視線を下に落とした。
すると、それまでおとなしかったはずの枢流のペニスが、急に凶暴さを増しはじめた。
「な……」
「もう、少し。……ん……っ」
みるみるうちにいきり立ってしまったそれは、持ち主がこの美青年だとは思えないほど、激しく反り返っていた。
呼吸するように上下に脈打ち、細かく震えている。
太さも、長さも、怒っているような色合いも、まるで同年代の男子たちのそれとはかけ離れていた。
「どうですか……?」
「お、大きい……そんなに大きくて、平気なのか……?」
この涼やかな男の下半身に、こんなにみだらなものがあるなどと、沙羅衣はその目で見ても信じられなかった。
沙羅衣のサイズも枢流が褒めてくれたし、自分でも小さいとは思っていなかったが、枢流のそれはあまりにも違いすぎる。
「あ、先輩も……」
「く……ッ?」
にもかかわらず、沙羅衣のペニスは、委縮するどころか、煽り立てられるように完全に勃起してしまっていた。
早く直接刺激してほしくて仕方がないように、こちらもふるふると震えながら反り返っている。
「あは。ほら、先輩がそんなになったら、キスしちゃいますよ、ぼくたちの……」
「あっ」
ペニスの先端どうしが触れ合った。
そう思った時には、枢流が沙羅衣の唇を奪っていた。
舌先で口をこじ開け、むさぼるように侵入してくる。
こうなってはもう、止めようがなかった。
「うあっ!」
とろ、と沙羅衣のペニスの先端から、透明のしずくがあふれ出た。
「いいですよ、ここでなら、どんなに濡らしても……。今、バスマットを敷きますからね」
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