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第13話

邦彦は勉強熱心なのだ。キスの仕方もきっとネットか何かで調べたのだろう。 初めてというには上手すぎるキスをされた後、時生はそう解釈することにした。 その後も、邦彦に頼まれるままに時生はキスの練習に付き合った。 軽く触れるだけのキスだったり、唇を唇で挟んだり、いろんなバリエーションのキスを試しているうちに、時生もだんだん楽しくなってきていた。キスをするとき、邦彦がいつもとても優しく扱ってくれるのも、時生の気分を良くした。 その日も、ソファーに並んで座り、邦彦の痛くない方の膝に自分の片足を乗せ、両腕を邦彦の首に回して体を密着させて、時生は邦彦にキスされるままにしていた。 片手で髪の毛を優しく梳かれ、シャツの裾から中に滑り込ませたもう片方の少し冷たいサラッとした手で腰の辺りの素肌を直接撫でられながら、あまり力を入れず軽く唇を吸われているうちに、気持ちの良さに瞼がトロンとしてきた。 体の内側がぼうっと熱を帯びてきたようで、時生が身じろぎすると邦彦が唇を話した。 「時生」 「…?邦彦?」 「いつも練習に付き合ってくれる礼をするよ」 そう言うと、訝る時生をソファーに寝かせ、ズボンのベルトを外し、ジッパーを下げた。

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