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第117話(最終話)
そしてーー
秀一はYouTuberとしての活動内容を変え、霊の存在、その苦しみを真摯に訴える配信を始めた。
友基の許可を得てAmyの曲をBGMにすることで、人気を得た。
面白半分な配信を続けていた頃よりずっと充実感を得ている。
霊を救う活動は、学校があるため、たまにしか出来なくなったが、奨と共に苦しんでいる霊を天国へ送るよう努力を続けた。
毎日のエッチも欠かさない。
それは奨のエネルギーであり、愛し合う二人のマストだから。
「ねえ、奨さん?」
秀一は奨の腕に甘えながらしがみつく。
『なんだ?秀一』
「僕のどこが好きなの?」
質問にプッと吹き出した奨。秀一は少しムスッとして頬を膨らませる。
『言わなければわからないか?』
「わかるけど…言って欲しいの」
やれやれと奨は肩を竦めたが、困っているというよりは、会話を楽しんでいる様子だ。
『そういう可愛らしいところだよ』
「ふふッ…僕は、カッコいい奨さんが、大好き!」
ぎゅうと腕を抱え込むようにし、秀一は奨に密着した。
霊と人間。イレギュラーな組み合わせだが、二人は互いを必要とし支えあい歩んでいく。
恋人として、バディとして。
これからもずっと。
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