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「ん? どうしたんですか? 理人さん」 「……クソっ。こんな……状態で寝れるわけ無いだろ……っ」 コツンと額を背に押し当てシャツを掴んで訴えると、「じゃぁ、どうして欲しいんですか?」と返された。完全にこちらの反応を愉しんでいるのだ。 「俺が、ヤりたいと思うのはお前だけだって何度言わせるんだっ」 「……っ」 恥ずかしさに耐えきれずに半ば叫ぶように言うと、瀬名の動きがピタリと止まった。そして数秒の間を置いてからゆっくりと此方を振り返る。 「もっと可愛く強請って?」 「~~ッ、調子に乗んな馬鹿っ」 「嫌ならいいんですよ。僕は別に無理にしなくても」 「……もう、いい。わかった」 シレっと言われて、理人の中で何かがブチッと切れる音がした。 半ば強引に仰向かせその上に跨ると、瀬名の性器に指を掛ける。 「お前は寝てろ。俺が勝手にスるから」 そう言って躊躇なく口に含むと、瀬名が息を呑む気配がした。 口一杯に頬張り舌先で先端を舐めまわしながら竿全体を手で扱く。するとすぐに反応を示し始めたそれに気分を良くした理人は更に深くまで飲み込んだ。 喉の奥まで咥え込みわざと音を立てて吸い上げる。 咥えながら見上げると、いつの間にか瀬名が体を起こしてジッとこちらを見つめていた。 「なんだ。眠いんじゃなかったのか?」 「っ、こんな状況で眠れるわけがないでしょう? 性格悪いのはどっちですかっ」 「フッ、さぁな……」 構わず舌を出し、わざと煽る様にねっとりと舐めてやると頭上でごくりと喉が鳴る音がする。熱い視線が自分に注がれているのを自覚して、理人の身体にもゾクゾクとした快感が走った。 「あー、くそ我慢出来ねぇ……」 唾液でべとべとになった口元を腕で拭いゆっくりと瀬名の体を押し倒した。自分でズボンと下着を脱ぎ捨てると位置を合わせてゆっくりと腰を落として行く。 「っ、キッツ……」 「ん、は……っ」 先程まで散々弄られていたせいもあってすんなりと根元まで受け入れた。だがやはりいつもより少しだけきつい気がする。 瀬名の上に跨ったまま、呼吸を整えてゆるゆると腰を動かし始める。 「ぅ、ぁ、んんっ」 いつもとは違う角度で中を擦られる感覚にゾクゾクと鳥肌が立った。自分の体重のせいでいつもより奥まで入り込んでいるような錯覚を覚える。 結合部が擦れ合う度にグチュリと卑猥な水音が響いた。 「理人さん……やらしい眺め……自分で腰振って、そんなに気持ちいいんですか?」 「ん……っ、きもち、い……秀一の、だからな……っ」 「……っ、反則ですって……」 瀬名が耐え切れなくなったように上体を起こそうとするのを、両手を突いて制し首を振る。

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