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おまけ2 同僚にHな裏アカがバレていた件

「最近安定してアベレージ120超えて来たんよ。マイボール買おうかな」 「お前マジでずっとボーリングしてんの? どうした?」  スコア自慢をしたら、榎井が妙なものを見たという顔をした。俺もこんなに嵌るとは思わなかったけど。  良輔とケンカしてからすることがなくてボーリングをやっていた結果である。最近は良輔と一緒に遊びに行ったりもする。なんとも健康的な趣味である。  対する榎井はといえば、こちらは相変わらずで、同期で苦手だと公言していた隠岐と意気投合するようになった以外は変わりない生活を送っている。つまりは、バーチャルストリーマーの重度のファンと、ゲームオタクということ。 「今度同期で行こうよ。1レーン6人まで行けるし、上遠野さんも誘えば良いじゃん」 「あの人がボーリングするイメージまるでないが?」 「それは俺もない」  ラウンジを陣取って、そんな会話をする。なんだかんだ、榎井とは馬が合うというか、気が合うのでこうして一緒にいることが多い。一番は良輔だが、今日は残業で居ないのだ。隠岐の方の相棒――つまり隠岐も、同じく残業らしい。 「マイボールって、幾らぐらいすんの?」 「1万円前後じゃない? 高いのだと3万円とか」 「高っ。思ったよりするな」 「まあ、140は越したいよな。マイボール持つなら」 「お前は何を目指してるの?」  別に何も目指しちゃいないが。  でも良い趣味なんだぞ。田舎でも遊べるし、何しろ歳をとってからでも十分出来るスポーツだ。  話を聞いていた榎井は、感慨深い顔で俺を見た。 「あんなに夜遊びしてたのにな」 「それは言いっこなしよ」 「夜遊びやめてから、良く良輔と一緒にいるよな」  榎井の指摘に、ドキリとする。 「あー、ん。まあ?」 「あれだろ、良輔に文句言われたんだろ」 「なんで解るんだ……」  榎井は案外鋭いので、ドキドキしてしまう。まあ、良輔と付き合っているのまでバレているとは思わないけれど。 「ま、良かったよ。危ない遊びばっかしてたみたいだし」 「そ、そんなことねえよ。普通だ、普通」 「裏アカも良輔に言われて消したんだろ、どうせ」 「ちょっと待ってよ! なんで知ってんの!?」  俺が慌てるのに、榎井は「何をいまさら?」って顔で首を傾げた。  おかしい。何で知ってるんだ。しかも消したことまで知ってる!? 「あ? そりゃあ、お前。良輔のSNS見てたら変なアダルトアカが良いねしまくってるから何かと思ってみたらお前だったんじゃん」 「見られてた!」 「あの時はお前のアホさにびっくりしたよ」  ケロッとした顔で言われ、顔が真っ赤になる。くそ、あれ見られてたのかよ。もしかして星嶋も見たんじゃないだろうな。 「うう……恥ずかしい……。つーか、お前良く引かないな」 「そりゃあ、お前」 「?」 「お前らもドン引きするエロ二次創作用の裏アカが俺にもあるからな!」 「うわあ」  同僚にHな裏アカがバレていたと発覚したと同時に、同僚のエロ二次裏アカが存在していたと知った件。

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