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第22話

そして、ケイとキタノは一緒に暮らし始める。 キタノはでも、アルファとして生きることは拒否している。 今でも強い薬を常用し、だからキタノの寿命はおそらく長くない。 ケイはそれでもキタノの望むとおりにしたら良いと思っている。 キタノが死ぬ時は自分も死ぬ。 死んだくらいで逃がすつもりはない。 オメガに固執するアルファの肉体から死ぬことで逃れた位で、逃がしてやるものか。 そう思ってる。 一生ケイとセックスするつもりがなかったわりには、キタノは毎日毎日、ケイを欲しがる。 飢えた目で見つめられ、甘えられて、強請られらる。 ケイは自分からシャツを捲りあげ、キタノが齧りたがる乳首を差出してしまう。 そしてキタノは余すとこなく、ケイを食べ尽くす。 音を立てて尖りきった乳首を齧り、舐め、吸い、そこだけでイかせ ケイが許してというまでペニスをしゃぶり、射精させ、 孔に舌をねじ込み、イかせ続ける。 それはキタノが納得するまで止めてもらえない。 キタノはケイを満足するまで食べ続ける。 ダメぇ そう叫べば 「ダメじゃない」 ともっと乳首を虐められ、そこの凝りを教えられ 無理ぃ そうすすり泣くと 「無理じゃない」 と出なくなってもベニスでイかせられ、精液じゃ無いものまで出させられ 許して と懇願しても 「許さない」 と孔を舐めてイかせることを止めてくれない いつもいつも。 そして、もちろんそれからも思うまま、ケイを貫き鳴かせ続けるのだ。 そして何度も何度も中に放ち、狂ったように愛をささやきながら。 ベータだったら確実に死んでいる。 それに応えられてしまう自分は本当にオメガなんだとケイも自覚してしまう。 だけどいい。 キタノを自分に閉じ込めてしまえることにケイは歪んだ悦びを感じてしまうから。 2人の間に子供は生まれない。 うまないと決めてる。 キタノもケイもアルファでもオメガでもいたくないからだ。 ただの狂った男とその男に捕まった可哀想な男、ケイは2人の関係をそう思ってる。 こんな自分に惚れられて可哀想に。 そうも思っている。 今ケイが描いている絵は、鳥籠の中のハチドリだ。 ケイには珍しくリアリティのない絵で、鳥籠は生きた蔦で出来ていて、中の鳥は蔦の作った小さな世界に閉じ込められているのに、外の世界ではなく籠の中に咲いてる花の蜜を飲むのに夢中だ 蜜の甘さに、閉じ込められたことを忘れるハチドリが、誰のことなのか。 ケイはわざわざ言うつもりはない。 愛しい愛しい鳥を。 ケイはとじこめて離さない。 おわり

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