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第21話

キタノもケイもとにかく落ち着いた 本格的な発情ではなく、巻き込まれたから引き起こされた発情だったからだろう。 とにかく。 学校でしてしまったのは困ったことなので、散らばった服を身につけたキタノが部屋を片付け始めた。 もちろんケイも服を身につけたのだけど、中から沢山溢れてしまつって、それに感じてヒクヒクしてしまい、キタノがそれを見て悶え苦しむとか、まあ、色々あった。 じっとしててと言われてる。 襲いたくなるから、と。 なのでものすごい勢いで色々片付けているキタノを見てる。 定期的に飲む抑制剤も読んでいるので、妊娠することはないだろう。 片付けを終えて部屋を出た。 そこにはショウがまだ居た。 キタノはドアの外で泣いてるショウを見たが、モノを見る以上の意味はその目にはなかった、 カプセルを自分で取り出してしまったショウはこれからはケイが感じてきた苦しさを知らなければならない。 今は緊急用の抑制剤が効いているが、始まったヒートは終わるまでただ耐えるしかない。 早く番のアルファを見つけるか、このまま耐えるかになる。 アルファではなくキタノがほしかったのはショウもケイも同じだ。 だが。 渡してやるつもりなど最初から1ミリもなかった。 ケイはドアの前で泣いてるショウの前に立つ。 一応衣服を身につけてはるが、ショウもケイも服装はみだれていた。 ケイはキタノがつけた跡を見せつけるようにシャツをはだけてみせた。 キタノの歯型や吸いあと。 何より首の番の印。 ケイは泣いて崩れ落ちているショウの目の前でキタノを引き寄せて言った。 「コレはオレの男だ。次こんな真似をしようと思っただけでも殺す」 本気だった。 誰かにキタノを奪われるくらいなら殺す。 キタノが離れようとしても殺す、がその心配はない。 ケイは残酷でワガママなのでキタノをアルファにしてしまったのだから あんなにもキタノはアルファでいたがらなかったのに。 でもそうしてしまった。 そうしてしまったのなら。 ケイはキタノをもう離さない。 キタノはなのに嬉しそうで。 ショウなんか見て居なかった。 このまま歩いたら中から【オレのが】溢れてしまうでしょ、と ショウの前で言い放ち、キタノはケイを抱き上げた。 「二度と顔出さないで。オレ怒ってるから」 キタノの声は冷たかった。 ケイは思った。 アルファを嫌がるオメガということではショウも自分も同じなのだ。 ケイもショウになっていたかもしれないのだ。 キタノが愛してくれていなければ。 だけど。 だけど。 絶対に。 誰にも。 この男を渡したくなかった。 本当に恐ろしいのは。 アルファではなく。 ケイだったのだ。 ケイが本当に恐れていたのは、キタノがアルファであることではなく、キタノに執着して離さない自分だった。 だけど。 もう。 そうなった。 「オレ達に関わるな」 ケイはキタノに抱き上げられながら言った。 ショウは。 打ちひしがれて泣いていた。 憎しみと奇妙な感謝と同情をケイはショウに感じた。 ケイとキタノはショウを置き去りにした。 もう。 どうでも良かった。 キタノは学校の近くに借りてる自分の部屋にケイを連れ込んだ。 発情は収まってはいたがそれはそれ、のようだった。 「ダメですか?」 熱い目で見られながら、中から溢れる場所を服の上からキタノの大きなモノでゴリゴリ押し付けられながら言われたら、拒否することなんか出来なかった。 あっという間に裸に剥かれた。 キタノは嬉しそうだった。 自分の出したものが溢れてくるケイのそこ、飽きることなく舐め続けていた。 キタノ だめっ ああっ だめっ ケイが舌でほじられ続けて痙攣しながら懇願しても、こういう時だけ愛しい恋人は聞いてくれない。 「ダメじゃない」 嬉しそうに、そう言って。 指で確かめ、その孔を丁寧に愛撫もする。 巨大なペニスとは違うその繊細さに、ケイは狂わさせれる。 無理ぃ も、むりぃ ケイは泣く。 巨大なペニスで責められたばかりの場所をどう感じるのか確かめられるのは強烈すぎた。 「・・・無理じゃない」 キタノの声はどこまでも嬉しそうで。 尖っりきった乳首を齧り吸われ、そこだけでイカされる時も、キタノはうっとりとケイを見ていた。 ずっとずっと。 頭の中でこうしてた 1度みた身体を毎晩夢に見てた。 一生触れないと思ってた そう囁かれた。 「それでも、良かったの?」 ケイは聞いた。 一生触れないまま傍にいるつもりだったのか、と。 美味そうに齧るのを止めて、キタノはおどろいたような顔をする。 ケイが言ってることの意味が分からないみたいな。 「当たり前じゃないですか」 キタノは首を傾げて言った。 一生触れなくても良かったのだと。 そんなことを本気で言うから。 言ってしまうから。 身体が疼き 心が震えて ケイは自分からキタノを求めた。 「挿れて!!出して!!」 脚を絡めて欲しがって。 愛しい恋人は直ぐにそれに応えてくれた。 孔はもう恋人を覚えていて、何をされても喜んだ。 何度も出される度にこれが欲しいと思った。 獣みたいだと嫌っていたオメガの性をケイは今は受け入れた。 だってオメガでければ、キタノがこんなに欲しがるのに応えられない。 お前をアルファにしてしまった。 だからオレはオメガになる。 ケイは決めたのだ。 「ケイ・・・可愛い・・・可愛い・・・」 恋人は激しく自分をぶつけてくる。 絵以外でこんなにキタノが自分をぶつけることはない。 キタノはあのエネルギーを今はケイだけに向けていた。 ケイをキャンパスにして。 ケイはそれら全てを閉じ込める。 愛しい男はもう。 ケイだけのもの。 背後から貪るように突かれ、行き場ない手を伸ばし、痙攣し続け、無力に犯されているようにみえても。 無力にされ閉じ込められているのは。 愛しい男の方なのだとケイは知っていた。 アルファの身体に男を閉じ込め。 オメガの身体でさらに男を閉じ込める。 檻にいれて。 二度と離さない。 だがそれが。 ケイとキタノの選んだことだった

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