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第20話

深くを抉られる。 ただ少しでもケイの奥を犯したいというのがわかる乱暴さで。 ケイの誰にも何にも入られたことのない場所が軋むような悲鳴をあげる。 でもそれは。 溶けてしまうような喜悦でもあった。 ケイは悲鳴をあげながらキタノの背中に爪を立てて掻きむしる。 そんなにされても 「ああ、可愛い」 ケイの悲鳴を聞きながら、うっとりとキタノは言う。 キタノのこんな顔はあの時以来で。 喰らう獣みたいな、でも愛しげな。 ギラギラとした目が焼け付くようにケイをみてる。 あのいつもの優しい眼差しではない。 「美味い」 ケイの肩や喉を齧りながらキタノは言う。 それは血が滲むほどのものであるのに、焼けるような痛みが脳を揺さぶる快感になる。 貫くように腰をぶつけられた。 強引に開かれ、こじ開けられる感覚をそれでもケイは快感だと認識する。 喉を垂直に立ててケイは泣き叫ぶ。 「ケイ・・・ケイ!!」 キタノがさけぶ。 止まらない腰の動きがキタノも快楽に溺れているのだとわかる。 じゅくん じゅくん 濡れてうごめくのはケイの穴だ。 ケイの中は引き裂かれるように動いているのに、それでもキタノに縋り付く。 だめ 怖い いや ケイは怖がる。 怖い。 怖い。 こんなにも怖い 真っ暗闇の中を猛スピードで落ちていき、そこから突然吊り上げられるかのよう 「・・・ダメじゃ、ない!!」 キタノが呻いた。 激しく同じ場所を狙われ、ケイは確かに小さく何度か死んだ。 死んだと思わさせれるほどのソレは快楽というには激しすぎだ。 「・・・ダメなもんか・・・」 キタノが息もできないケイから、さらに咥内を舌で犯して酸素を奪って、ケイに言う。 キタノキタノ 無理 キタノキタノ 死んじゃう ケイは悲鳴をあげる。 だがケイの尻は自分から淫らに揺れていた。 巨大なキタノのペニスを欲しがっているのはケイだった 「死なない。死なせない。離さない!!!オレを、オレを・・・・離さないで!!!」 キタノの声は悲鳴のようだった。 でも死んだと思った。 身体が熱く弾けて焼け落ちたのだと。 世界の終わりから抱きしめられるように意識を取り戻した時、 震えて泣いてたのはキタノで、それを抱きしめたのはケイだった。 「離さない。オレのだ。死ぬまでオレだけの」 ケイは愛しい男に言った。 自分に繋いでしまったことにもう罪悪感はない。 閉じ込めて、飼い殺しにして。 離さない。 「はい。先輩」 いつものキタノがそこにいた。 中に出されて、落ち着いた自分をケイは知る。 項の傷が甘く疼くのも 中に出され、番になった。 ケイは自分で暗証番号を押し、いつの間にか首輪を解除していたのだが記憶はない。 だがこれでいい 「・・・・・愛してる」 ケイは初めて言った。 キタノが声を押し殺して泣き始める。 泣いてるキタノの頭をケイは撫でてやった。

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