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第5話

ぐ、と押し込めた指先に絡み付く暖かさ。背中に浮かぶ汗が一筋、肩甲骨に向かって流れる。 「もうちょい腰上げてみ?」 「んんっ…ぁ、」 「そう、上手だな」 すっと手を伸ばして汗ばんだ髪を撫でてやれば、褒められて嬉しいのか、ふわりと笑う雄介。その笑顔にぎゅっと心臓を鷲掴みにされた秀彦が、なんとかそれを抑えようと視線を逸らした。 腰の窪みのあたりに舌を這わせて、ゆっくりと舐め上げる。まるで吸い付くようなその肌には、甘い蜜でも塗られているかの様だった。 「ぁ、それ、やだ…っ」 「まだくすぐったい?」 「ちが、くて…なんか、」 「ん?気持ちい?」 ゆっくり指を引き抜いて、脚の付け根に掌を這わせる。そこにも唇を寄せて軽く吸い付けば、いとも簡単に紅い痕が残った。 そのまま体のラインを辿り、ひくひくと蠢くそこにも唇で触れ、ぺろりと舐める。抵抗なんてものは全くなく、むしろそれを待ち受けているかのようだった。 「ひでひこぉ、おれ、おかしい…ッ!」 「大丈夫、変じゃないよ。ほら、気持ちいだろ?」 ふるふると先端から雫を零すそこをやんわりと摩り、上下に動かしてやれば、更ににもっと膨れ上がった。 「あ、あっ、ダメだって…でちゃう、からぁっ!」 「ん、出しな」 「ひぅっ、んんんーーッ!」 その言葉にあっさりと秀彦の掌に熱いものを放ち、ベッドに仰向けになってはあはあと息を整える。ちらりと秀彦の様子を伺えば、掌に吐き出されたものを犬みたいに舐め取っていたところだった。 慌てて起き上がり、ぐっとその腕を掴み取る。 「ちょっ…何してんだよ!」 「ん?舐めてんだけど?」 「じゃなくてっ!なんでそんなこ」 「ああもう五月蝿いな」 取ったはずの腕が逆に掴まれ、後頭部を抑え込まれる。開いていた唇からするりと秀彦の舌が進入して、それが絡み合う。 無意識のうちにぎゅっと閉じた雄介の瞼がうっすらと開いたのは、唇が離れた時だった。 「なんでか、なんて、決まってんでしょ?好きだってさっき言ったじゃん」 「だって、だからって…」 「ま、これから色々教えてやるよ。なんたって、お前の先生だしな」 鼻先に触れるだけのキスを落とすと、掴んでいた腕を離し、まだほんのりと汗ばんだ髪を撫でる。 じっと雄介が見上げると、コツンと額を合わせた。 「あんまそんな顔で見ないで…」 「なんで?」 「ガマンしてんの」 「…なんで?」 「今日は何も準備してないから」 「何の?」 「……襲うぞコラ」 二人でベッドに倒れ込み、どちらからともなく笑い合う。触れ合った体は暖かく、心地良い。秀彦にぎゅっと抱き付いてすりすりと胸元に擦り寄る様は、さながら猫のようで。背中と頭を撫でてやると、嬉しそうに笑った。 とりあえず、明日は二人で買い物でも行こうか。そう秀彦が言葉にしようとした時には、すでに深い吐息が聞こえてきていた。 ため息を一つ零すも、やっと捕まえた猫が逃げ出さないように、そっとその首筋に印を付ける。 「教えてやるよ、色々とな…」 そう、夏休みはまだこれからーー

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