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お陰で現在も、筋肉で均整のとれた美しいボディーを維持できている。
その観点からすれば感謝したいが、日常は姉に支配され、私服から仕事着までとっかえひっかえ着せ替え人形のように弄ばれていることを考えれば、素直に喜べないというのが、知徳の本音だった。
「すげぇ、な」
しかし今、酔いに負け、抵抗する気ゼロでベットに横たわっている憧れの人が、その筋肉に視線を釘付けになっているのを見て、姉の言うことを聞いて良かったな、と初めて思った。
…内勤が多く、日焼け知らずの白い頬をほんのり紅色に染め、酔いのせいかキラキラと光って見える瞳で知徳の腹筋を見ている快斗を見ているだけで――胸が、きゅんとする。
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